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【評価が高め】頼まれて・・・?!・・・13(年度初めにもにトラブル)(1/3ページ目)

投稿:2026-06-26 15:00:07

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本文(1/3ページ目)

IT社畜◆IBeJZ3k(北海道/20代)
最初の話

私は宮崎といいます。地方国立大卒、地方のIT企業の技術職、社会人3年目の25歳です。学生時代はラグビーをしていて、身長も180センチと体の大きさと頑丈さが取り柄です。大学時代にはじめて彼女ができて、有頂天になっていたら、ラグビーの合宿で離れている間に、彼女の寂しさの相談に乗るフリをして近寄った後…

前回の話

翌朝・・・なんとも気持ちの良い目覚め・・・左右のあみさんと理子さんに乳首を吸われ、彩ちゃんにフェラされていました・・・。ひ~!3人からの3点攻めという、贅沢すぎる快感に、我慢する余裕もなく、あえなく彩ちゃんの口に放出・・・汗。こくん、と飲み込む姿すらカワイイ彩ちゃんが「おにいちゃん、おはよ♪今朝…

そして翌日、年度初めは金曜日。

翌朝の理子さんは、すっかり元気に戻ってました。彩ちゃんも元気そうだったので、安心しました。会社初日は朝からエッチなイベントはなく、ちゃんと起床。

いつものように朝食準備をして、私と理子さん、真美ちゃんの3人で、彩ちゃんに見送られながら先に出勤。会社で始業の準備をしていると、ほどなくお父さんとあみさんが来ました。スーツ姿のあみさん、久しぶりに見ます・・・藤原課長だ・・・かっこいい・・・。そう思って見ていると、理子さんにつねられました。

「ゆうくん、口が空いたまんまだよ。あみさん見て、藤原課長時代を思い出してたでしょ。あみさんのスーツ姿、女性から見てもかっこいいのはわかるけどさ。笑」

理子さん、図星です・・・すみません・・・。

て、続いて文子さんとひとみちゃんも来ました。エレベーターで一緒になったようです。

私を見つけてにこっと笑うと、みんなを見回して、「おはようございます!今日からよろしくお願いします!」と元気に挨拶してくれました。いろいろあったけど、吹っ切れてくれてたらいいのですが。ひとみちゃんの教育は基本あみさんが担当です。仕事は基本9時から17時までの実働7時間。

朝イチで、まずはメールやネットワークの設定。事前に準備してあったので、それほど手間はかかりませんでした。その後、就業規則や会社の規定、その他の文書化にあたって、お父さんがいつのまにか準備してくれていたたたき台をベースに、打ち合わせをしました。フレックスやリモートワークは、しばらく作業してみてから検討することになりました。

ここでお父さんからびっくりな説明。あみさんはテクニカルマネージャーですが、社長秘書も兼ねることになったらしいです。これまであみさんがお父さんの会社立ち上げの手助けをしていて、手放せなくなったらしいです。笑

そしてひとみちゃんの教育は、あみさんが準備したテキストからのようです。いつの間に準備してたんですか・・・。

途中から私とあみさんは、私の前職の引き継ぎ関係の外注仕事のオンライン会議です。狭い方の会議スペースで2人それぞれ会議アプリに接続します。

先方は、私の元上司の課長と、昨日話した人事部長です。

「お疲れさまです。昨日ぶりですけど、今日から、またよろしくお願いします。」

「おはようございます。テクニカルマネージャーの福島です。部長もお久しぶりです。よろしくお願いします。」

「話には聞いていたが、ふ、藤原課長・・・。お、おはようございます。仕事の話に入る前に、ちょっといいかな。人事の伊吹元部長が退職したあと、私は技術部から人事部に移動したんだよ。それで、ちょっと相談があるんだが。」

人事部長が切り出しました。あ~、昨日の話ですね。

あみさんには昨日のうちに技術部長が人事部長になって相談したい話があると伝えてあったので、あみさんも何の話か把握できてるはずです。

「相談というのは、どういったことでしょうか?」

「社内の経営会議でもこの外注に関しては少し話が上がっていてね、相談は2つあるんだ。まず1つめ、はっきり言うと、藤原課長と宮崎くんに、ウチに戻ってきてもらいたいんだよ。そちらの仕事もあるなら、それをウチで外注で受ければ問題ないんじゃないか、っていう話なんだ。」

「そちらは立ち上げたばかりの会社なんだろう?宮崎くんは双子のお子さんもいるんだろう?失礼を承知で言うんだが、先々の安定を考えたら、うちのほうが安定した収入が得られると思うんだが。」

「藤原課長も、旦那さんと海外に行くために退職したんだろう?日本に戻ってきたのなら、ウチに戻ってくるのがスジじゃないか?藤原課長なら実績もあるし信頼もあるから、最初から元と同じ課長待遇で受け入れられるよ。悪い話じゃないと思うんだが。」

「1つめはそこまでですか?」

「ああ。2つめは、外注の金額だ。技術部で受けたらしいが、さすがにこの金額は高すぎる。高くても半分が相場だと思ってる。何度も指摘して申し訳ないがそちらの会社は立ち上げたばかりなんだろう?対会社の信用を含めて、他の外注会社とのバランスが悪すぎる。藤原課長も社外への外注単価は把握してるだろう?ふっかけすぎだと思わないのか?」

「相談というのは、それで全部ですか?」

「ああ。1つめは悪い話じゃないと思ってるし、2つめも常識的に考えたら当然だと思ってるよ。特に2つめは、経営会議でストップがかかっていて、このままだと外注できないんだが、それでもいいのかい?」

「そういうことですか・・・。であれば、仕方ないですね・・・。」

「わかってくれるか。なら話は早い。それで、見直し金額について、こちらから提示をさせてもらおうと・・・」

「いえ、それは不要です。外注の話はなかったことにさせていただいて構いません。」

「なんだって?そ、それでいいのか?宮崎くん、この仕事の金額を考えたら、受注できないと君たち家族が困ることになるんじゃないのか?それとも、君だけウチに戻ってくるつもりか?」

「部長、もともとこの外注の話は、そちらから出てきたことをお忘れですか?なんとか頼むと課長に言われて、時間を捻出して外注でなら受けられる、という話にしたはずです。」

「それに、私の産休明けの話をした時、職場復帰先が離島で単身赴任って扱いだったのを忘れたんですか?俺はそちらの部署に要らない人材だ、ってことですよね?私はそれで退職を決意したんですから、そういう扱いをされた会社に、いまさら戻ろうとは思わないですよ。」

前回も話したことですが、なんで蒸し返すかな・・・。

「い、いや、あれは伊吹部長の暴走で、俺達は関係ないんだよ。」

「伊吹元部長が原因だったとはいえ、技術部長を通さずにできる話じゃないですよね?会社として誰も止めなかったということですよね?」

「しかし、ちゃんと伊吹部長は処分したじゃないか。それじゃダメなのか?」

「それは伊吹元部長の発言の録音音声があったからですよね?あれ、私が録音して課長に渡したものですから。会社が自発的に処分をひっくり返したわけじゃないじゃないですか。それに、伊吹元部長が退職したのは、本人が警察のお世話になったからですよね?もはや私とのことでの処分とか、まったく関係ありませんし。」

「な、なんでそんなことまで知ってるんだ?!」

たまたま関係あったからですけど、まぁ、ここではどうでもいいことですね。

「退職に至った件はともかく、そもそも、伊吹元部長のああいう言動は、とても私の時のことだけだったとは思えないです。過去にも問題のある人事とかしてたんじゃないんですか?そういうのもちゃんと遡って調査して対応したんですか?それで被害を被った社員もきっといたと思いますけど、ちゃんと調査して救済したんですか?」

「い、いや、そこまでは・・・。」

「そういうのを曖昧にしたままで、なかったことにしようとする会社に戻ろうと思わないですよ。しかも、伊吹元部長の下のお嬢さん、会社の内定もらってたのを、一方的に取り消したんですよね?それは人事部長の裁量でやってますよね?」

「当然、コネ採用だとわかった時点で当然取り消しだろう。しかも不正を行った社員の身内なんて、言語道断だよ。」

「でも、本人には責任はないと思うんですけど。ちゃんと本人の資質とか確認してのことだったんですか?」

「部長、いま話に出た伊吹部長のお嬢さんの内定取り消しは、こちらでは感謝してますよ。おかげさまで、その子、うちの会社で採用できましたから。お姉さんと違って、かなり優秀な子です。ありがとうございます。」

「なんだって・・・!」

「そういうわけで、1つめのお話は、少なくとも私は、お断りさせていただきます。そもそも、退職した元社員がどこに再就職するかは、本人の自由ですよね?もとに戻るのがスジというような話はないはずです。宮崎くん、いいわよね?」

「はい。もちろん私もお断りさせていただきます。」

宮崎くん、って呼ばれたぁ!昔を思い出して、会議中なのにきゅん、ってなっちゃいました・・・笑。

「そ、そうなのか・・・。そ、それで2つめはどうなんだ?」

「さきほども話しましたが、外注の話はそもそもそちらから出た話です。どうしても、と言われたのでこちらは本来の業務にむりやりねじ込むかたちで実現できる見通しを立てて、金額と期間を擦り合わせたんですが、課長、その話は通してないんですか?」

「課長、そうなのか?」

「い、いや、交渉途中の経過なんて・・・そこまでは・・・」

「こちらはミーティングの録画がありますから、それをお送りしてもいいですが。」

え、あみさん、録画してたの?!

「い、いや、それには及ばないが・・・しかし、いくらなんでも常識から外れてるだろう。下請けとしてどうなんだ?」

「うちは下請けのつもりはありませんが・・・。単なる外注企業ですよね?もし外注しなくても大丈夫であれば、こちらも本来の業務をスムーズに進められますから助かりますし、金額が合わないのであれば、このお話はなかったことにさせていただく、ということでよろしいですか?」

「それは困ります!宮崎くんがいない間、プロジェクトがストップしているようなものなんです。たまたま協力会社のほうも担当者が産休中で止まってたからなんとかなりましたけど、今日から向こうも動くと聞いてますから、宮崎くんに外注ができないと、部長、プロジェクトが破綻しますよ!」

「そ、そうなのか?!なんでそれを早く・・・」

「いや、役職者会議用の資料にはちゃんと書きましたよ?それが経営会議に出てるかまでは知らないですけど・・・。」

「あの、そちらの組織内のことは、今は置いておいてもらっていいでしょうか?この外注をどうされるのか、発注するのかどうか、というところを、確認させて頂きたいんですか。」

「部長、そういえば、協力会社の担当者も育休明けに転職して、転職先に外注で処理すると言ってた気がします・・・。」

「課長、そんな状態でちゃんとまわせるのか?!藤原課長、逆にそこのコミュニケーションが滞って本来期待しているアウトプットが出ないようだと、これだけの外注費を出す意味がないんだが。」

「先方の会社や外注先とのコミュニケーションの確保は、本来御社との役割ですよね?そちらがきちんと仲立ちして進めてくださらないといけない部分だと思うのですが?ただ、先方のこれまでの担当、福井課長と山縣係長、退職時は石川課長と宮崎係長ですか、彼女たちの転職の件はこちらでも把握しています。先方とのコミュニケーション手段も確保してあります。」

まぁ、同じ社内ですしね、ってか、家も一緒だし、なんなら担当者同士で夫婦だし~♪

「今回にかぎり、外注して頂くからには、その部分も含めて、きちんと意思疎通してアウトプットにつなげることをお約束できますよ。もちろん、私自身もフォローに入ることを前回の打ち合わせでもお約束しています。発注頂き次第、作業にかかれます。」

「そ、そうなのか・・・さすが藤原課長だな・・・。そうか・・・大手から発注されてるこのプロジェクトを潰すわけにはいかないし、そこまで藤原課長がそこまで把握しているなら、今回はこれで行くしかないか・・・。わかった、課長、仕方ない、元の見積もりのままで発注処理してくれ。」

「ご理解くださって、ありがとうございます。部長、宮崎くんは私が育てたようなものですから、やるからには、私も責任持って作業を進めさせてきちんと成果を出させますから。」

「そうか、そうだったな、よろしく頼むよ。それじゃ課長、あとは任せるから、進めてくれ。藤原課長、私はこれで失礼しますよ。」

「部長、ありがとうございます。あと、私は福島ですので。」

「そ、そうだったな、失礼した。それじゃ、あとはよろしく頼みますよ。」

人事部長はそこで退室。残りは課長と進め方などの打ち合わせをして、資料を送ってもらうことにしたところで、今日のミーティングは終了しました。

「ふう。あみさん・・・いつものことながらさすがです・・・。」

「え?なにが?普通よ普通。っていうかゆうくんもこのくらいできるでしょ。立場的に私が話したほうがよさそうだったから私が言ったけど、ゆうくんだって同じようなこと思ったでしょ?」

「たしかに思いましたけど、なんか、元上司の上司だった人相手にできるかと言われると、ちょっとためらっちゃいますよ。」

「同じ会社内だったらそうかもしれないけど、今は別の会社だからね、会社間の取引の話をしてるときは、こっちの会社の代表だと思って話さないとダメよ?そこは切り分けてね。でも、伊吹部長の無茶振りにはちゃんと対処できたんだから、ゆうくんも矢面に立ったらできると思うわよ。」

「そう言っていただけるとありがたいです。わかりました。今後もまだいろいろ言われるかもしれないので、気をつけて進めます。」

「じゃあ、資料も順次送られてきてるみたいだから、ゆうくんのほうで段取り、考えておいてくれる?」

「了解ですっ!」

というわけで、私のほうの打ち合わせは終了、私は作業にかかります。

あみさんはひとみちゃんの教育に戻りました。

午後からは、文子さんと理子さんの前職の仕事の外注仕事のオンライン会議です。文子さんと理子さん、あみさんが出席です。

私も後学のために、カメラに写らない位置で見学です。

相手は文子さんに代わって課長になった男性の加藤さんと、入社2年目の若手の女性の斎藤さん、らしいです。理子さんがチャットで教えてくれました。

「加藤くん、斎藤さん、おつかれさまです。前回打ち合わせたメンバーはいないのね。」

「おつかれさまです。」

「あ~、彼らは人事異動で別の部署担当になりまして。」

「はじめまして、テクニカルマネージャーの福島です。よろしくお願いします。前回の交渉は私がさせていただきましたので、今回も参加させていただきます。」

「え?ええと、もしかして以前、別の会社の課長だった方じゃなかったですか?私が新人だった頃に同じチームでちょっとだけ仕事をさせていただいたことがあります。ええと、確か藤原課長じゃなかったでしょうか。」

「そうでしたか。それは大変失礼しました。今は姓が変わって福島になっています。よろしくお願いいたします。」

「まず最初に、作業内容の確認をさせていただきます。先方の企業とのインターフェース部分の作成と、ドキュメント作成、それと若い担当者の方への業務内容の引き継ぎと教育を、50%負荷でご発注頂いてから2ヶ月の間でできる範囲で行う、ということになっていたと思いますが、それで問題はないでしょうか。」

「それなんですが、やはり半年まで伸ばしていただけないでしょうか。今日先方の企業と連絡を取ってみたところ、あちらも担当者が変わっていて、今まで通り進めることができるとは思えないんです。」

「それについては先方の企業も従来の担当者の転職先に外注することで対応することになっているようですよ。前回の打ち合わせでもその件はお話ししてあると思うのですが。」

「社内の人事の関係で、前回打ち合わせに出たメンバーは別部署に移動になってまして、彼らからは特に何も聞いていません。しかし外注となるとコミュニケーションがうまく取れないだろうことは予想できると思うのですが。」

「その点についても前回お話しをしてあるのですが、こちらで責任を持ってきちんとコミュニケーションを取って作業することを前提としてお受けする話になっています。」

「そういうことであれば作業内容についてはお打ち合わせ通りでお願いします。あと、総務部長がお話ししたいとのことですので、少しお待ちください。」

数分待っていると、年配の人が会議に入ってきました。なんか脂ぎった感じの、ちょっと苦手なタイプかも・・・。

「総務部長の伊達です。今日からの作業、よろしく頼みますよ。期間が短いようなので作業は早急に進めていただきたい。ただこちらで金額についてまだ確定していないのでそれは追ってご相談させていただこうと思います。」

「金額については前回の打ち合わせで決めていただいていると思うんですけれども。」

「あの金額が現実的でないから言っているんだよ。こちらからもっと現実的な金額で提示させてもらうので作業だけ先に進めてください。」

「こちらとしてはご発注いただけなければ作業は開始できません。」

「しかし、立ち上がったばかりの会社が、まとまった仕事が受注できないと困るんじゃないのかい?」

「そちらがそういうスタンスでしたら、こちらはご発注いただかなくても構いません。では外注のお話は、御縁がなかった、ということでよろしいでしょうか。それ以上お話がなければ今日の打ち合わせはこれで終了とさせていただいていいでしょうか。」

「部長、それは困ります!福井課長と山縣係長しかその部分を把握している人がいないんです!」

前回と言い今回といい、というか午前中もだけど、なんかまた揉めてるなぁ。というか、前回の話、あまりにも通ってなさすぎな気がするんだけど・・・。

そう思いながら、半分ヒマなので、昨日の夜に撮影した動画を、音を出さずに見ていました。最近のスマホは暗くてもよく写りますね~。あ、この加藤課長も写ってますよ。顔もよくわかります。

「どういうことだ?福井課長、退職する社員がちゃんと引き継ぎしてないのはおかしいだろう。業務怠慢じゃないのか?」

「お言葉ですが、宮崎さん、山縣係長が産休に入る前に、その引継ぎをしておくべきだから人を入れてくれと頼んだのに必要ないと入れなかったのは技術部長です。私が産休に入る前にも言いましたが、どちらも技術部長が、却下しました。しかも宮崎さん産休復帰後は別部署に異動させる、と予定になってたじゃないですか。引き継ぐ予定もなにもなかったですよね?」

「うっ、しかし、それはそれとして、実際に引き継ぎできてない責任を担当者がとらないでどうするんだ!」

「どうして技術部長の怠慢の責任を部下がとらないといけないんですか?」

「いいのか?そんな態度をとっても。昨日、あったこと、思い出したほうがいいんじゃないのか?加藤くん、抜かりはないよな?ちゃんと、撮れたんだろ?」

昨日のことって、帰りに襲われたこと、でしょうか?あれ?もしかして、失敗したの、報告が上がってないとか?

「あ、あの、それが・・・」

「横から失礼します。一言よろしいでしょうか?」

理子さんのカメラに横入りします。

「ご紹介します。弊社のエンジニアの宮崎です。」

「エンジニアがなんの用だ?契約の話をしてるんだが。」

「いま総務部長さんがおっしゃっていた、昨日あったことって、これのことでしょうか?」

そう言いながら、カメラに向かってスマホの画面を見せつつ、みんなが逃げる直前のあたりから、音量を上げて再生しました。

『おい、警察はやばいぞ。行くぞ!』

『え?でも、総務部長から弱みになるような写真でも撮れって言われてますし!』

「な・・・!」

「昨日、石川さんと宮崎さんが夜に御社の社員に絡まれてたんですよ。私が助けたので被害は最小限で済みましたけど、これから警察にこの画像を提出して被害届を出すところなんですよ。みたところ、相手の男たちの中に、加藤課長らしき人も見えますが・・・。あと、総務部長が・・・って言ってるのも聞こえますね。」

「き、昨日邪魔した図体がデカいヤツやおまえか?!いつの間にそんなもの撮ってたんだ?!」

「ちょ、ちょっと待ってくれ。警察沙汰にされるのは困る!」

「うちの社員がしゃしゃり出て失礼しました。宮崎くん、それはこちらの話だから、契約の話とは関係ないわよ?部長、ところでさきほどの、発注の話ですが、どうされますか?」

「お、脅すつもりなのか・・・?ぎゃ、逆に言えば、今のままの金額で発注すれば、警察沙汰は、避けてもらえるのか・・・?」

総務部長の言葉に、あみさんが文子さんを見ました。ここは当事者が決めてくれ、ということだと思います。

「こちらもあまり大げさな話にはしたくありませんから、御社とスムーズにお約束通りの契約ができるなら、未遂で終わったことに警察を介入させるのは望みませんが。」

その言葉を聞いた理子さんも、うん、と頷いています。

「わ、わかった。前回の契約内容通りに発注させてもらうことにするよ。これから急いで事務処理をさせるから、今日中には発注書をそちらに送れると思う。くれぐれも、よ、よろしく頼む。」

「わかりました。ありがとうございます。宮崎くん、本人が警察沙汰にしたくない、ってことなんだから、警察沙汰にはしないってことで、いいわね?」

「わかりました。」

「部長、ご発注いただけるのであれば、無論こちらも責任もって取り組ませていただきますので、よろしくお願いします。発注が確認でき次第、作業をスタートさせますので。」

「そ、それで頼むよ。それじゃ、私はこれで失礼させてもらうよ。」

総務部長が接続を切り、最初のメンバーに戻りました。

「加藤くん、それじゃ、まずは必要な資料を一通りお送り頂くことからお願いするわ。」

「りょ、了解です。」

「斎藤さんのほうは、システム概要の把握ね、先に読んでおいてもらいたい資料があるから、こちらから指定するから、そっちのサーバーから探してね。あとは基本はメールで連絡、必要に応じて随時オンラインミーティング、ということでいいかしら?」

「わかりました。よろしくお願いします。」

「それでは、今日は失礼します。お疲れさまでした。」

というわけで、こちらの会議も終了。ふう。

「悠司くん、ありがとう。いいタイミングでいい部分を再生してくれて助かったわ。あんなこと言ってたなんて、知らなかったわ。」

「昨日、向こうの人が私の前で言ってた総務部長、って言葉が頭に残ってたもんで・・・。しかし、卑劣なことしますね・・・。つくづく、文子さんも理子さんも、辞めてくれてよかった、って思いました。」

「ほんとね。ゆうくん、二重にお手柄だったね。ごめんね、会議中、ちょっと冷たい扱いしちゃって。」

「いえいえ。あみさんの切り替え、さすがだと思って聞いてましたよ。ところで、この動画、どうします?」

「え?警察沙汰はやめることにしたんだよね?」

「そうだけどさ、向こうの会社の上層部に送るってのは別な話だと思うんだよね。」

「なるほど、そういうことね。文子さん、どうしたいですか?」

「う~ん、あんな思いさせられたのに相手がのうのうと役職についてるしてるのはちょっと納得できないし、個人的には仕返ししたいけど、仕事の付き合いもあるしね・・・。」

「お父さんに相談してみるのはどう?会社としての立場もあるだろうし。」

「じゃあ、お父さん呼んでくるよ。ちょっと待ってて。」

というわけで、昨日の襲われた件で、相談したいことがある、とお父さんを会議室に連れてきて、昨日のことと、今日の会議での言動を動画で見てもらいました。会議の声が漏れていたようでそこそこ把握はしてくれていたようですが。

「これはひどいな・・・。俺としては、外注自体を断りたいくらいだな。女性の尊厳をなんだと思ってるんだ・・・。」

「とはいえ、それをしちゃうと発注元にまで迷惑がかかるっていうのもありますし、値切り交渉に使おうとしてきたのは阻止できたので、私は、対会社としてはこれでいいかな、と思うんです。」

「それで、ゆうくんが、向こうの会社の上層部に送るっていうのはどうか、って言ってるんですが、ただ、普通に送っても信用してもらえないし、握りつぶされるだけなんじゃないかと思うんですよ。」

「確かにそうだな・・・。しかし、文子さんと理子に危害を加えようとした相手を、のさばらせたままにしておくのも納得いかないな・・・。なにかいい手はないかな・・・。」

「あ、あの・・・、聡美さんに相談したらどうかと思うんですが。」

「あ、そっか!そうだよね!!ゆうくん!あったまいいね!!」

「聡美さん?白鳥さんか?白鳥さんに相談して、なにかできることがあるのかい?」

「先日、ひとみちゃんのマンション契約で聡美さんのところにおじゃましたとき、理子さんの会社の役員を知ってるから、転職関係でなにかトラブルがあったら、力になるよ、って言ってくれてたんですよ。」

「え?!そうなの?!白鳥さんって、何者?!」

「白鳥財閥関係の方なんですよ。以前から、知り合いの大学関係のトラブルでもお世話になりましたし、旅館でトラブルがあったときにもお世話になってるんです。どちらも上のほうと伝手があったみたいで。今回も、聡美さんに動画を見ていただいて、なにかできるかご相談してはどうかと思うんですが・・・。」

「でも・・・そんな人に、お世話になるばっかりで大丈夫なの・・・?」

「あの、聡美さん、転職のトラブルの話をしたとき、宮崎さんの力になれると思うだけで、うれしくて、お腹の奥がきゅん、ってなっちゃう、って言ってましたし、あとでゆうくんが埋め合わせをする、って言ったら、むしろ喜んで頂けるんじゃないかと思います・・・。」

「・・・対価は悠司くんが体で払うのね・・・お腹がきゅん、って・・・わかるけど・・・笑。でも、理子さん、いいの?」

「聡美さんなら、信頼してますから。」

「理子がそれでいいなら、とりあえず相談してみてもらえるかい。」

「じゃあ、ゆうくんから聡美さんに相談してもらえる?ただ、実際に動くのは今日の外注の発注書が届いてからにしてね。大丈夫だとは思うけど、発注前にグダグダするとまた面倒だから。笑」

「それじゃ、帰りに誰かと一緒に聡美さんのところに寄ればいいかな。動いてもらうのは発注書が来てからにしてもらうことにしてさ。あ、聡美さんにも連絡しておかなくちゃ。」

「大事な社員の安全のためのことでもあるから会社の業務として行ってきてくていいよ。定時終了まで待たなくてもいいぞ?」

「いいんですか?じゃあ、まずは聡美さんの都合を確認してみますね。」ということで電話をしてみます。

「もしもし?宮崎です。聡美さん、いま大丈夫ですか?」

「宮崎さんじゃない!最近ご連絡いただくことが多くてうれしいわ。今日はなぁに?」

「先日お会いした時に、理子さんの会社の役員にお知り合いがいるとおっしゃってましたよね。実は、早速なんですけど、ちょっとその絡みで、ご相談したいことがありまして・・・。」

「そうなのね。宮崎さんからの相談とか、ドキドキしちゃうわぁ。今日は上の部屋にいるから、いつでもいいわよ?というか、夜は用事があるから、早いほうがうれしいけど。」

「ゆうくん、今の打合せの動画から見ていただきたい必要な部分の抜きだしをするから、それができてからでいい?30分あればできるわよ?」

「ええと、30分ちょっとでこちらの準備ができるので、どうでしょうか?」

「わかったわ。お待ちしてるわね。他にどなたか一緒にいらっしゃる?」

「当事者として理子も行けるかい?」

「はい。聡美さん、理子です。私が一緒に伺おうと思いますけど、いいでしょうか?」

「理子さん、もちろんよ。お待ちしてるわね。」

「ありがとうございます。それじゃ、あとで2人で伺いますね。」

「じゃあ、会議の動画は私のほうで切り出すから、ゆうくんは昨日の動画、PCに移して必要なところを切り出してもらえる?」

「わかりました。すぐやりますね。」

というわけで、昨日の動画を編集。画像が暗めだったので、アプリで少し明るくしたうえで、音声もシャープにしました。そんなことをしているうちに、発注書が届きました。素早い。かなり焦ってるんでしょうか。

あみさんからも動画をもらい、聡美さんにも渡せるようにUSBメモリにもコピーして、準備ができたので聡美さんにメッセージを入れて部屋に向かいます。

「いらっしゃい、宮崎さん、理子さん。上がって。」

聡美さんが、コーヒーを淹れて待っててくれました。今日は変な味はしません。よかった。笑

「それで、まずは要件のほうね。理子さんの元の会社の話よね?なにがあったの?」

そこで、昨日の送別会あとに襲われた件と、今日のミーティングでの総務部長の言動の動画をPCで見てもらいました。

「ひどいわね・・・っていうか、卑劣ね・・・。女として許せないわね、こういうの。」

「実害はほとんどないんですけど、さすがに昨日は焦りました。」

「・・・宮崎さん、昨日の動画のここを見ても、実害はないって思う?」

聡美さんが動画を少し戻したシーンで止めました。理子さんが、加藤課長にうしろから抱きつかれて、胸を鷲掴みにされてる?!なんだとー!見逃してたぁ!許せん!!

「・・・やっぱり実害ありました・・・許せませんね・・・。」

聡美さん、にやっと笑いながら「そう言うと思ったわ。さすが理子さんラブの宮崎さんね。それで、どうしたい?」

「先方とのオンライン会議で、警察沙汰にはしない、という話にはしてあるので、会社内で、もしくは社会的に何らかの処罰があったら、多少はスッキリするんですけど・・・。」

「そっか、その程度でいいなら、それなりに対処できると思うわよ。安請け合いするわけじゃないけど、とりあえず私に任せて。」

聡美さんはそう言うと、にや、っと笑いました。そして「そういえば、理子さん、この前来た時、なにか相談があるって言ってなかったかしら?」

「あ!そうでした!媚薬騒動ですっかり忘れてました・・・。」

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