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【高評価】新入社員のマジメ女子がおっさんの俺の為にイメチェンしたなんて気づくはずない(2年後)(2/2ページ目)

投稿:2026-06-19 22:00:01

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本文(2/2ページ目)

新入社員だった唯花を、熱心に食事に誘う木村の方が、お似合いだと思ってしまった苦い記憶。

16歳も年の離れたおっさんなんかより、仕事もできて、若くて、社内での人望もある木村の方が、唯花にはお似合いなんじゃないか……。

あの頃、俺を支配していた年の差への恐怖が、今回は唯花の言葉で一瞬で吹き飛んだ。

「もちろん、ことわりましたよ」

「え……?!いいのか、そんなにあっさりと」

「いいもなにも、私が好きなのは、俊哉さんだけですから」

照れもせず、こともなげに言う唯花に、俺は密かに胸の奥が熱くなった。

2年もたっても、まだ年の差を気にして木村に嫉妬している自分が恥ずかしい。

「でも、木村さんがしつこくて……、好きな人って誰だよ、社内の人間か?って、聞いてくるんです」

「だからって……なんで正直に言うかな?」

「だって……、俊哉さんも知ってるでしょ?木村さん、チャラく見えるけど、根がすごく真面目だってこと」

そうなのだ。

俺も木村が新入社員のときからの付き合いだから、チャラい見た目と違って仕事にも人にも真剣に向き合っていることを知っている。

「だから、木村さんが本気で告白してくれたのに、嘘なんてつけませんでした」

「そっか……、わかった。それで、木村はなんて言ってた?」

「めっちゃ驚いて、マジか?って何度も言ってたんですけど、最後は、わかった、て言ってくれましたよ」

唯花はふふっと目を細めて笑うと、テーブル越しに俺の手をギュッと握りしめた。

「俊哉さん、私が好きなのは、2年前から、ずっと、これからも、俊哉さんだけなんですからね?」

まっすぐに俺を見つめる、揺るぎない信頼の瞳。

年のせいか不覚にも目頭が熱くなってしまい、胸の奥があたたかい幸福感で満たされていくのを感じた。

しかし、問題は今日からの会社だ。

2年間も恋焦がれていた女子が、自分の上司である40歳のおっさんと付き合っていると聞いて、木村がどんな顔をして出社してくるのか。

プロジェクトのリーダーとして、そして唯花の恋人として、俺もいよいよ覚悟を決めなければならない時が来たようだ。

「田村課長、すいません。今、ちょっとだけ個別に相談というか、お時間よろしいですか?」

早速、事務所で資料をめくっていると、木村に声をかけられた。

その表情は、いつもの自信に満ちたトップ営業マンのそれではなく、どこか緊張して腹をくくったような真剣な目をしている。

「わかった。……ミーティングルームに行こうか?」

周囲に気取られないよう、俺は極めて冷静な顔を作って席を立った。

だが、胸の鼓動は確実に速くなっていた。

木村と二人きりになったミーティングルーム。

ガラス張りの向こうを営業部の人間が通り過ぎていく中、木村は小さく息を吐いてから、まっすぐに俺を見た。

「……単刀直入に聞きます。栗原の言ったこと、本当なんですか?田村課長、あいつと本当に付き合ってるんですか?」

その問いに、一瞬だけためらいが生まれた。

隠し通さなければならないという2年間の習性がブレーキをかけようとするが、ここで俺が保身に走ったら、男として、上司として終わりだと意を決した。

「……ああ。本当だ」

俺も木村の目をまっすぐに見つめ返した。

「社内では完全に秘密にしているし、公私混同はしていないつもりだが……栗原と俺は付き合っている。それに、今は俺の部屋で一緒に暮らしている」

同棲までしていることまで正直に告げると、木村は一瞬だけ目を見開いた。

だが、すぐに天を仰ぎ、観念したように「あーあ……」と力なく笑った。

「同棲までしているんですか。……いや、参りました。俊哉さんなら、仕方ないっすわ」

木村は肩の力を抜くと、どこか吹っ切れたような笑みを浮かべた。

「俺、新人のときからずっと俊哉さんにお世話になってるじゃないですか。仕事の面でも、男としても、俊哉さんには一生勝てないと思ってました」

「いや、そんなことないだろ。木村の方が仕事もできるし、若いし、人望だってあるしさ」

「まあ、それはそうですね。俺の方がかっこいいし、モテるのは確かだけど」

「おいっ、……でも唯花が選んだのは、俺だからな」

「そうなんですよ、俊哉さんって、けっこうモテるんですよ?ずっと、人を寄せ付けないオーラを出していたから、今まで気づかなかったんじゃないですか?」

30歳のときの信じていた女性からの裏切りで、俺は唯花と出会うまでは人当たりがいい振りをして、誰も本当にふところまでは踏み込ませていなかった。

「それを突破したのが、栗原だったなんて……さすが、俺がほれた女だって、ほめてやりたいですね」

「木村……」

木村の潔い敗北宣言に、俺の胸の奥のわだかまりがスッとほどけていく。

木村は本当にいい男に育ってくれた。

2年前、木村の方が唯花とお似合いだなんて引け目を感じていた自分が、本当に小さく思える。

しかし、木村の言葉はそこで終わらなかった。

少し真面目な顔に戻り、俺に覚悟を迫ってきた。

「でも、俊哉さんももう、若くないんだから。そろそろハッキリさせた方がいいんじゃないですか?」

「え……?」

「栗原は、仕事では有望株なんて言われてますけど、中身はただの、俊哉さんにゾッコンな女の子ですよ。まわりに隠して付き合うなんて、栗原からしたら不安なだけじゃないですか」

俺は虚を突かれた思いがした。

唯花はまだ24歳の有望株だ。

まだまだこれから仕事でも、プライベートでも色々経験することが多いのに、結婚なんて檻に閉じ込めることはできないと思い込んでいた。

「俊哉さんがちゃんと籍を入れるとか、男のケジメをつけて発表してくれないと、俺みたいに勘違いして突っ込んでくる奴がまた出ますよ?」

木村はそう言うと、ニカッと悪戯っぽく笑った。

「栗原も、待ってると思いますよ。……じゃ、俺、取引先とアポがあるんで失礼します!プロジェクトはきっちり成功させますから!」

そう言って、木村は軽快な足取りでミーティングルームを出て行った。

一人残された俺は、しばらく呆然と立ちつくしていた。

新人のころから面倒を見てきた木村に、まさか説教を食らうとは思わなかった。

だが、木村の言葉は、俺の胸に痛いほどまっすぐに突き刺さっていた。

「俊哉さんも若くないんだから、はっきりしたほうがいい」

「栗原も待っていると思う」

そうだ、俺は40歳で、唯花は24歳。

16歳の年の差を言い訳にして、傷つくのを恐れて、恋人という関係に甘えていたのは、他でもない俺の方だった。

俺をおひとりさまの世界から引っ張り出してくれた唯花のために、本当の覚悟を決めなければならない時がきたようだった。

それから数か月後。

プロジェクトチームは、目標を大幅に上回る成績を収めて無事に解散となった。

木村のプロ意識の高さと、唯花の驚異的な頑張り。

二人の営業代表を支えた俺のマネジメント力まで社内で高く評価され、これ以上ない形でチームは有終の美を飾った。

そんな激務から解放された金曜日の夜。

俺はマンションのリビングで、唯花の作ってくれた手料理を食べていた。

大皿に盛られた唐揚げに、ポテトサラダ、具だくさんの豚汁。

相変わらず、俺の好みを完璧に把握したメニューだ。

「そういえば俊哉さん、今日のPT解散ミーティングのあと、木村先輩に声をかけられたんです」

唯花は唐揚げをほおばりながら、思い出したようにふふっと笑った。

「なんて言われたんだ?」

「俺、栗原のこと男らしく諦めるわ。俊哉さんって意外とさびしがり屋で面倒くさいところがあるから、よろしく頼むな」なんて言ったそうだ。

「失礼ですよね、俊哉さんがさびしがり屋だなんて……あ、でも、朝起きられないところとか、甘えん坊なところは、たしかにさびしがり屋かも」

「おいおい……木村のやつ、俺のいないところで何を言ってやがるんだ」

俺は苦笑いしながら、ビールを喉に流し込んだ。

木村という後輩は、本当にいい男だ。

あいつなりの男の引き際であり、同時に俺への早くハッキリしろ、という無言のエールなのだろう。

食事が終わり、唯花が淹れてくれた温かいお茶を飲んでいると、テレビの微かな音だけがリビングに流れる。

ソファに並んで座る唯花の横顔を見つめながら、俺はスウェットのポケットの中で、ずっと温めていた小さな小箱を握りしめた。

2年前にはじめて唯花を抱いた夜よりも、心臓が激しく脈を打っている。

40歳にもなって、こんなに緊張することがあるなんて思ってもみなかった。

「……唯花」

「はい?どうしました?」

お茶をすすっていた唯花が、不思議そうにこちらを振り向く。

俺は意を決して、ポケットから四角い小さな小箱を取り出し、テーブルの上に置いた。

突然あらわれた、誰もが知る有名ジュエリーブランドのロゴが入った小さな箱を見て、唯花が息をのんだ。

「俊哉さん……これ……?」

「40歳のおっさんがさ……夜景の見える高級ホテルを予約して、カッコつけてプロポーズなんて、気恥ずかしくてどうしてもできなかった。……こんな、リビングでお茶を飲んでる時で、本当に申し訳ないんだけど」

俺は箱を開け、中からまぶしく輝くプラチナの指輪を取り出した。

「2年前、傷ついて逃げまわっていた俺の心を、唯花が強引にこじ開けてくれた。唯花がいなければ、今でも俺は寂しいおひとりさまだったと思う。……16歳も年上のおっさんだけど、一生かけて、唯花を幸せにする。俺と、結婚してください」

まっすぐに彼女の目を見て、魂を込めて伝えた。

すると、唯花は驚いたように両手で口をおおった。

その大きな瞳から、ぽろぽろと、大粒の涙が溢れ出して彼女の頬を濡らしていく。

「あ……う、うわぁぁ……ん……っ」

「ゆ、唯花!?ごめんっ、そうだよな、まだ早かったよな?唯花はまだ24歳だし、もっとあとでいいよな……?」

予想外の号泣に慌てていると、唯花は激しく首を横に振りながら、俺の胸に思いっきり飛び込んできた。

2年前のあの夜と同じように、だけど今度は、心からのうれしさと幸せに満ちた勢いで。

「ううん、違う、違うんです……っ!うれしくて、うれしすぎて……っ!」

俺の服をギュッとつかみながら、唯花はワンワンと声を上げて子どものように泣いた。

「俊哉さんが……ちゃんと、私のこと、奥さんにしてくれるって……言ってくれたから……っ。待ってて、本当によかったです……俊哉さん、好き、大好きです……っ!」

俺にしがみつくように抱きついている唯花の華奢な身体を、俺は愛おしさを込めて強く、強く抱きしめた。

年の差なんて、周囲の目なんて、本当はどうでもいい。

この泣き虫で、ヤキモチやきで、最高にかわいい唯花を、俺は一生をかけて愛し抜くと誓った。

「ありがとう、唯花。……ほら、涙を拭いて。指輪、はめさせてくれるか?」

「はい……っ、はい……!」

涙でぐしゃぐしゃの笑顔を見せる唯花の薬指に、プラチナの指輪をそっとすべり込ませた。

真面目な黒髪メガネの新入社員だった唯花と、恋人に裏切られて心を閉ざしていた教育係のおっさんだった俺。

そんな関係から始まった俺たちの恋は、誰にも邪魔されない最高のゴールへと、確かにたどりついたのだった。

-終わり-

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一段落している例
:エッチが終わった所まで描かれている
:2泊3日の旅行で1日目が終わった所まで描かれている

一段落していない例
:最後が「今から挿入するよ」など、明らかにエッチの途中で終わっている。
:物語の導入部分で終わってる。(性的なシーンまで描かれていない)

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