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体験談(約 23 分で読了)

【高評価】新入社員のマジメ女子がおっさんの俺の為にイメチェンしたなんて気づくはずない(その後の後)(1/3ページ目)

投稿:2026-06-13 22:15:04

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本文(1/3ページ目)

もう俊哉◆JAVAYYY(30代)
最初の話

「田村さん、こちらのデータ入力が終わりました。ご確認をお願いします」#ピンクデスクの横に、スッと書類が置かれる。そこにいたのは、4月に営業課に配属された新入社員の栗原唯花だった。長い黒髪を後ろでキッチリと結び、度の強そうな黒ぶちのメガネをかけた、いかにも真面目といった風貌の女子だ。「…

前回の話

たくさんの励ましのコメントと投票をいただき、ありがとうございます!続編希望にお応えして、その後を書いてみました。・・・はからずとも唯花をお持ち帰りしてしまった翌朝。俺は重い頭と、それ以上の罪悪感を抱えて出社した。いくら両想いだったとはいえ、教育係という立場でありながら16歳も年下…

またたくさんの投票をいただき、ありがとうございます。

ご要望にお応えして、前回の続きを書いてみました。

・・・

あろうことか、神聖なオフィスで唯花に破廉恥行為をしてしまった翌週。

俺と唯花の関係は、社内では驚くほどプロフェッショナルなものに戻っていた。

というより、唯花が完璧すぎるのだ。

あの夜の情熱的な姿や、俺の膝の上で甘えていた姿が幻だったかのように、会社ではきっちり線を引いて田村さん、と俺を呼ぶ。

その徹底ぶりに、俺の方がときどき物足りなさを感じるくらいだった。

そんな中、俺は久しぶりに唯花を連れて得意先まわりに出ていた。

「……以上が、我が社がご提案する新しいプロモーションの骨子となります」

大手の取引先であるB社の会議室。

唯花は、自分が作成した資料をモニターに映し出し、よどみない口調で説明を終えた。

「素晴らしいね、栗原さん。データの分析も的確だし、何より見やすい。田村さん、本当に優秀な新人を育てたね」

先方の担当者が感心したようにうなずく。

隣に座る俺は、「いえ、彼女自身の努力の賜物ですよ」と返しつつ、胸の内でドヤ顔を決めていた。

自分の彼女……じゃなくて部下がこうしてほめられるのは、教育係としてはこれ以上ないよろこびだ。

木村に資料をほめられていたときは嫉妬で狂いそうだったが、仕事の現場で評価されるのは純粋に誇らしい。

だが、この後に予定していた、もう一件の取引先で、俺たちの平穏はあっけなく崩れ去ることになる。

次に訪れたのは、長年うちの会社が懇意にしている老舗の取引先だった。

そこで待っていたのは、新人のころからウチを担当しているバリキャリの女性課長、吉岡菜月だった。

「あら、田村さん!久しぶりじゃない!」

会議室に入ってきた菜月は、自立した大人の色気と知性を兼ね備える30歳。

社内にも取引先にもファンが多い、誰もが振り返るアラサー美人だ。

しかも仕事ができるだけでなく、性格もとんでなく気さくなコミュ力モンスターだ。

「お久しぶりです、吉岡課長。今日は新人の栗原の挨拶も兼ねてうかがいました」

「はじめまして、栗原唯花です。よろしくお願いします」

唯花がいつも通り、完璧なビジネスマナーで名刺交換をする。

「まあ、すっごくかわいい新人ちゃん連れてきたのね〜!」

うれしそうに目を細めた菜月が次の瞬間、流れるような動作で俺の隣にすっと移動してきた。

「ちょっと田村さん、また少し痩せたんじゃない?ちゃんとご飯食べてる?」

そう言いながら、菜月は俺の二の腕やおなかをポンポンと親しげにたたいた。

「いや、相変わらずですよ。自炊もそれなりにしてますし」

「ウソウソ?どうせコンビニ弁当でしょ?今度またおいしいお店連れてってあげようか。あ、栗原ちゃんも一緒に行くよね?」

菜月はそう言って、今度は俺の肩に軽く手を置いた。

長年の付き合いということもあるが、菜月はとにかくボディタッチが多い。

彼女にとってはただのコミュニケーションなのだろうが、距離感がバグっているレベルで近いのだ。

「うふふ、お気づかい、ありがとうございます……」

苦笑いしながら、俺はふと、隣に立つ唯花に目をやった。

「……っ?!」

そこにいたのは、見たこともないような笑顔を浮かべた唯花だった。

口元はきれいな弧を描いている。

営業スマイルとして、100点満点の形だ。

だが、その目はまったく笑っていなかった。

それどころか、瞳の奥から絶対零度の冷気が吹き出しているような冷たい目つき。

菜月が俺の肩や腕に触れるたび、唯花のまわりの空気が凍りついていくようだった。

「……く、栗原?」

思わず引きつったままを声かけると、唯花は凍りついた笑顔のまま、ゆっくりと俺を見た。

「吉岡課長は、田村と本当に、本当に親しい間柄のようで、うらやましいかぎりです……ね?」

思わず背筋に寒いものが走る。

会社では俺たちが付き合っていることは秘密、公私はきっちりと区別する。

そう約束したはずの唯花だったが、目の前で俺が菜月にベタベタ触られているのを見て、彼女の中の独占欲スイッチが、完全にオンになってしまったようだ。

「ねえ、ちょうどお昼だし、近くのおいしいイタリアンでランチミーティングでもどう?」

菜月のその一言で、俺たちの地獄のランチタイムが決定した。

断りたかった……。

いや、断るべきだったのか?

だが、相手は長年の重要顧客である。

しかも商談を兼ねたランチを無下に断るわけにもいかず、俺は唯花から放たれる凍てつくような冷気を背中に浴びながら、店へと向かうしかなかった。

おしゃれなイタリアン・レストランの中に入ると、席に案内されるやいなや、菜月はごく自然に俺の隣の席に座った。

そうなると必然的に、唯花は俺たちの向かい側に座ることになる。

どう考えても取引先に対しては向かい合って座るのが普通だが、菜月にその常識は通用しないらしい。

「ここのボロネーゼ、絶品なのっ!田村さん、一口食べない?ほら、あーん」

「いや、吉岡課長、だ、だいじょうぶです、遠慮しときます……」

そんな俺の抵抗などどこ吹く風、菜月は微笑みながら俺の口元にフォークをグイグイ近づけてくる。

のけぞって顔をそむけてかわしていると、俺の頬にボロネーゼが付いてしまった。

「あ、ごめんなさい。……ほら、うごかないで、拭いてあげるから」

菜月がごく自然に手を伸ばし、俺の頬についたトマトソースを指先でスッと拭き取った。

「ふふ、栗原ちゃんの前で、恥ずかしかった?」

屈託のない笑顔を見せる菜月に、俺はため息をついた。

この距離感がバグってる菜月のスキンシップのせいで、トチ狂った他社の担当者がストーカーになったり、妻子持ちが離婚をしたという噂がひきも切らない。

ずっと前から、菜月の男への距離感がおかしいことを注意してきたが、まったく聞く耳をもたない。

というか、本人にその自覚がまったくないからタチが悪かった。

恐るおそる向かいの唯花に目をやると、彼女は注文した肉料理を、ナイフとフォークで切り分けているところだった。

だが、唯花がナイフを持つ手が、俺に向けられて細かく震えている。

彼女の視線はステーキ肉ではなく、俺の肩に置かれた菜月の手を完全にロックオンしていた。

その瞳の奥には、嫉妬を通り越して、一触即発の紅蓮の炎が燃え盛っていた。

(マズイ……!このままだと唯花がナイフを持ったまま何をしでかすか、わからんぞ?!)

俺は冷や汗を全身から噴き出しながら、菜月の手をそれとなくのけつつ、必死に唯花をなだめた。

「栗原!そのお肉、すごくおいしそうだね!焼き加減とかどうかな?」

「……ええ、とっても、よく斬れます、スパっと!」と、地獄の底から響くような声で微笑み返してきた。

生きた心地のしないランチタイムがようやく終わり、誘ったからと菜月が会計を済ませて店の外へ出た。

これでようやく地獄の時間から解放される……。

俺は心の中で神に感謝を捧げたのが、少し気が早かったことをすぐに思い知らされた。

「今日はごちそうさまでした、吉岡課長」

「いいのいいの!とっても楽しかったから」

菜月は満足そうに微笑むと、俺の横に並んでその細い手を俺の腰へとまわした。

「じゃあね、田村さん。今度は仕事抜きで、またゆっくり飲みに行こうね?」

優しく俺の腰のあたりを愛撫するようにさわると、菜月は冗談めかしてウィンクをしてみせた。

彼女にとっては、大人の男をちょっとからかう、いつもの社交辞令に過ぎない。

だが、その瞬間。

俺の背後から、経験したことのないような強烈な殺意が突き刺さった。

菜月が手を離して颯爽と歩き去っていくのを見送りながら、俺は恐るおそる、まうしろに立つ唯花を振り返った。

「っ……ひぃっ!?」

そこに立っていた唯花は、もはや笑顔すら作っていなかった。

茶色のふわっとした髪が、気のせいか怒気で逆立っているように見える。

「……田村係長」

低く、冷たい声が、俺の耳を打つ。

「吉岡課長、とーっても魅力的な方でしたね。お口を拭いてもらったり、おなかを触られたり、腰を撫でまわされたり……。ずいぶんと楽しかったようで、なによりです」

「い、いや、唯花、あれは吉岡課長のクセというか、コミュニケーションみたいなものだから……」

「田村係長!」

唯花は俺の言葉をさえぎり、一歩、また一歩と距離を詰めてくる。

その顔は真っ赤で、あきらかな嫉妬と怒りで目がバキバキになっていた。

「仕事中は、公私のけじめをつけてください……唯花、ではなく、栗原、と呼んでください!」

38歳、独身係長の田村俊哉。

オフィス街のど真ん中で独占欲が限界突破した22歳の彼女から、お仕置き確定の死刑宣告を受けて震えが止まらなかった。

カタカタカタカタ……タンッ!タンッ!

事務所に戻るやいなや、唯花は文字通り恐ろしい勢いでキーボードたたき始めた。

エンターキーをたたく音が、まるで銃声のようにフロアに響き渡る。

当然、俺との会話は一切なし。

視線すら合わせてくれない。

そして定時のチャイムが鳴った瞬間、唯花は「お疲れさまでした」とだけ言い残し、そっけなく帰ってしまった。

(……まあ、あんなに嫉妬して怒るってことは、それだけ俺のことが好きってことだよな)

デスクにポツンと残された俺は、不謹慎にも少しニヤついてしまった。

新入社員のかわいい系美女にそこまで独占欲を燃やされて、内心ちょっとうれしかったのだ。

だが、冷静になるとあの帰り際の剣幕は尋常ではない。

とてもじゃないがよろこんでいる場合ではない。

仕事をしながらも気になって仕方がなくなり、スマホを取り出してLINEを送ってみた。

「さっきはごめん。吉岡課長とは本当にただの仕事の付き合いだから、怒らないで?」

数分後、画面を見ると既読の文字。

しかし、待てど暮らせど返信はこない。

スタンプ一つすら送られてこない。

……いわゆる既読スルーというやつか。

画面の向こうから唯花の無言の圧力が伝わってくるようで、俺は大急ぎで残務を片付けて部屋へと向かった。

マンションの前に着き、自分の部屋なのに緊張してドアを開ける。

すると、ふわりと出汁のいい香りが漂ってきた。

「……ただいま」

「お帰りなさい、俊哉さん」

キッチンから顔をのぞかせたのは、エプロン姿の唯花だった。

実はここ最近、俺は合鍵を唯花にわたしていて、彼女がこうして俺の部屋で夕食を作って待っていてくれるようになっていた。

おひとりさま歴8年の俺にとって、部屋に戻ると電気がついていて、可愛い彼女がご飯を作ってくれているなんて夢のような幸せだ。

……ただ、今日の空気は明らかに異常だった。

「もうすぐご飯できますから、着替えてきてくださいね」

唯花はそう言って微笑んだ。

それは昼間のオフィス街で見せた、あの目が死んでいる笑顔だった。

トントンと小気味よく響く包丁の音が、なんだかいつもより重く、鋭い。

着替えてリビングに戻ると、テーブルには美味しそうな生姜焼きと味噌汁が並んでいた。

唯花は俺の向かい側に座り、「めしあがれ」と自分も箸を取った。

「お、美味しそうだね。いただきます……」

一口食べると、文句なしにうまい。

だが、喉を通る感覚がひどく重くて、つっかえそうになる。

なぜなら、目の前で静かに箸を動かしている唯花の背中から、おそろしいほどの殺気が立ちのぼっているからだ。

「あの……唯花、さん?LINE、既読スルーだったから心配したんだけど……」

恐るおそる切り出すと、唯花はピタリと箸を止め、ゆっくりと顔を上げた。

「あ、すみません。私、料理に集中するとスマホ見ないタチなので。……それに、俊哉さんは私なんかより、お口のソースを優しく拭いてくれるお姉様からの連絡の方が、うれしいんじゃないですか?」

「……えっ?まだそれ引きずってるの!?」

「べつに、引きずってませんけど?ただ、あの吉岡っていう泥棒猫の手が触れたあたりをすべて、今すぐ消毒してあげなきゃなって思っているだけです」

唯花はそう言うと、付け合わせのジャガイモを箸でまっ二つに叩き割った。

「い、いや、だからさ!菜月とは本当にそういう仲じゃないんだって!」

必死に弁解しようとした俺だったが、その言葉は完全に火に油を注ぐ結果となった。

「……なつき?」

唯花の声のトーンが、さらに二段階ほど下がった。

「いつの間にか吉岡課長から菜月に呼び方が変わっていますね。やっぱり、名前で呼び合うほど、親しい間柄なんですね……」

唯花はそうつぶやくと、静かに席を立った。

そして、トコトコとキッチンへ向かったかと思うと、いつの間にか、さっきまで使っていた包丁を右手に握りしめて戻ってきた。

「ひぃっ!?唯花、包丁!包丁置いて!?」

「あ、すみません。ちょっとお肉の火の通りが気になって。……それで、菜月さんとは、いつからそんなに親密なんですか?」

刃先こそ俺に向けていないものの、包丁を握る指先には尋常じゃない力がこもっている。

唯花の目が、完全にヤバい!

38歳独身係長、ついに自宅で年下の恋人に刺されるのかと、本気で背筋が凍りついた。

「……ち、違うんだ!誤解だって!菜月は、……俺の従妹なんだよ!」

俺は両手を上げて降参しながら、ふるえる声で真実をさけんだ。

「……え?」

唯花の動きがピタリと止まった。

包丁を握ったまま、ぽかんと口を開けている。

「い、従妹……ですか?」

「そうだよ!小さい頃からよく遊んでやったから、あいつにとって俺は、近所のお兄ちゃんみたいなものなんだよ!仕事で一緒になったのは本当に偶然で……」

そこまで一気に説明すると、唯花は数秒間フリーズした後、ゆっくりと包丁をテーブルに置いた。

そして、みるみるうちにその白い肌が、耳の先まで真っ赤に染まっていく。

「い、従妹……親戚、ですか……。じゃあ、本当に、なんでも、ない……?」

「なんでもないどころか、ただの身内だよ!だから顔のソースを拭くのも、あいつからすれば、ちょっと抜けてるお兄ちゃんの世話みたいな感覚なんだって!」

「……っ!」

唯花はあまりの恥ずかしさに両手で顔を覆い、その場につっぷしてしまった。

「私、親戚の人相手に嫉妬して、包丁まで持ち出して……っ!」

自分の激しすぎる暴走に気づき、猛烈に悶絶している唯花。

その姿がさっきまでの殺気とギャップがありすぎて、最高に可愛いかった。

だが、唯花もただでは起きない女の子だった。

テーブルにつっぷしたまま、真っ赤な顔を少しだけ上げて、俺をキッとにらみつける。

「で、でもっ!従妹だったら、法律上は結婚できる関係じゃないですか!ぜんぜん、油断はできません!私はまだ、菜月さんへの警戒を解いたわけじゃありませんからね!」

ぷくーっと力一杯に頬をふくらませて、まだ怒っているフリをする唯花。

嫉妬していたことを隠そうと、必死に屁理屈をこねている姿が愛おしくて、俺は思わず苦笑した。

「いや、菜月、もう結婚してるけどね?」

「……え?」

「商談のとき、左手の薬指にちゃんと指輪つけてただろ。気づかなかったか?」

「ゆ、指輪……?」

唯花はハッとして目を見開いた。

菜月と会っているとき、唯花の視線は、彼女が俺を触る動きにしか向いていなかったらしい。

完全に嫉妬で視野狭窄に陥っていたのだろう。

「あっ……そういえば、なんかキラキラしたものが、ついていた、ような……?」

つまり、昼間に燃やした激しい嫉妬と、今さっき包丁まで持ち出した大騒ぎは、100%唯花の勘違いによる完全な空回りだったのだ。

「う、ううう……っ」

そこまで理解した唯花は、ついに恥ずかしさの限界を迎えたのか、顔だけでなく耳も、首筋まで真っ赤にして、両手で顔をおおってバタバタと足をのたうち回らせた。

「忘れてください!今日のこと、ぜんぶ忘れてください~っ、俊哉さん……っ!」

「はは、無理むり。ばっちり記憶に刻まれた」

俺は顔をかくしている唯花のそばに行くと、そのふわふわしたきれいな栗色の髪を優しく撫でた。

めんどくさくて、激しくて、危うく刺されそう?になったけれど。

これだけ俺を好きでいてくれる彼女がいるのなら、おひとりさま生活の終わりは、やっぱり悪くない。

「ほら、ごはんが冷めちゃうから、はやく食べよう。……後でたくさんハグしてやるからさ」

両手で顔を隠していた唯花が、指の隙間からちらりと俺を見た。

耳まで真っ赤なのはあいかわらずだが、その瞳は恥ずかしさを通り越して、すでに潤んだ甘い光を帯びている。

「後でなんて嫌です。今、ハグしてください」

そう言って、エプロン姿のまま両腕を広げておねだりしてくる。

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