官能小説・エロ小説(約 30 分で読了)
狙われたいもうと(2/3ページ目)
投稿:2026-08-12 20:21:29
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本文(2/3ページ目)
あまりの背徳感と圧倒的な色気に、悠人は顔を赤らめるのを必死に堪えながら、荒い息を吐き出して声を絞り出した。
「……お、お前……バカか!早く、早くそれを体に巻いて、服を着ろ……!」
声を震わせながら、どうにか頭を逸らせて目を合わせまいとする悠人。
しかし、美羽はバスタオルを体に巻き直すどころか、クスクスと悪戯っぽい笑みを浮かべ、両手をぴたりと止めた。
「やだ。まだ罰ゲームの途中だもん」
「……何言って……」
「くすぐりの罰ゲームはこれで終わりにする代わりに――新しい罰ゲームにする」
美羽は悠人の顔をのぞき込み、少しだけ頬を染めながら、愛情と誘惑の入り混じった目を向けてとんでもないことを言い放った。
「今日から、私と一緒のベッドで寝るの。それが新しい罰ゲーム!」
「……っ!なんだと……!?」
「だってもう遅いし、今日はいろいろあったし、お兄ちゃんといっしょに寝たいんだもん。ほら、早く部屋行くよ!」
バスタオルを適当に巻き直した美羽は、すっかり機嫌を直した様子で立ち上がり、フンスと鼻を鳴らした。
完全に主導権を握られた形になりながらも、下腹部の熱がおさまる気配のない悠人は、拒絶する言葉をどうしても飲み込むことができなかった。
(……一緒に、のベッドで……だと……?)
妹を守るべき兄としての理性と、他の男たちに隙を晒す無防備な姿に嫉妬し、今まさに目の前で自分を誘惑してくる妹に狂おしいほどの欲情を覚える歪んだ心境。その激しい葛藤のなかで、悠人は逆らうこともできず、ただ無言でその場に立ち尽くす美羽の後を追うように、重い足取りで自室のベッドルームへと向かうしかなかった。
消灯した部屋の中、窓から差し込むかすかな月明かりが、並んで横たわる二人のシルエットをぼんやりと浮かび上がらせていた。
両親が不在の広い一軒家。その一室にある一つのベッドに、兄である悠人と、妹の美羽が並んで潜り込んでいる。
体温が伝わるほどの至近距離。シャンプーの甘い香りと、微かに香る少女特有の体臭が、暗闇の中で悠人の理性を容赦なく揺さぶり続けていた。
(……一体、どうしてこうなった……)
天井を見つめながら、悠人は心の中で深く息を吐き出す。
学校の階段や駅のホームで、あんなにも無防備に他の男たちへ隙を晒している美羽。その姿を思い出すだけで、胸の奥底でドロドロとした黒い独占欲がうねりを上げる。今夜だって、浴室からバスタオル一枚で飛び出してきて、自分の上で全裸を晒したというのに、本人は「お兄ちゃんと一緒のベッドで寝る」ということがどれほど危険なことか、これっぽっちも分かっていない。
(他の男になんて、絶対に渡さない……。だが、俺自身も、これ以上踏み込めば引き返せなくなる……!)
自分の中の獣のような衝動と、兄としての理性の境界線で必死に踏み留まろうとしていたその時、隣から気配が動いた。
「……お兄ちゃん?」
小さな、しかしやけにはっきりと響く声とともに、美羽が体をゴロリとこちら側に向かせた。
暗闇の中でも、潤んだ瞳がうっすらと光っているのがわかる。
「なんだよ。早く寝ろ」
「ねえ……こっち向いてよ」
不満そうにほっぺたを膨らませる美羽に、悠人は渋々といった様子で顔をそちらに向けた。
次の瞬間、予想もしなかった動きが起きる。
美羽がスルスルと顔を近づけてきたかと思うと、その柔らかい唇が、悠人の唇にそっと重ね合わされた。
「っ……おまっ……!」
突然のことで息を呑む悠人の前で、美羽は満足げに目を細め、フフッと悪戯っぽく微笑んだ。
初めてではなく、以前にも何度か交わしたはずの口づけだったが、暗闇の中で、しかも二人きりのベッドの上という密室でのそれは、背筋が凍るような強い甘さとスリルを伴って悠人の脳を直撃した。
(くっ……!こいつ、またそんな無防備に……!)
頭の中で警報が鳴り響く。ここで強く突き放さなければならない。一線を越えてしまえば、もう二度と「兄妹」には戻れなくなるという恐怖が、悠人の理性をかろうじて繋ぎ止めていた。
しかし、これ以上深く体を求め合うような欲望に流されるわけにはいかないが――「キスだけなら」、ほんの少し触れ合うだけのスキンシップなら、これまでの緊張を和らげる免罪符になるのではないか。そんな甘えと、どうしようもない愛おしさが、悠人のなかのブレーキをわずかに緩めてしまった。
「……お前なぁ……こういうこと、あんまり軽々しく……」
「いいじゃん、お兄ちゃんなんだしさ。ねえ、もう一回……」
さらに顔を近づけて、またねだるように唇を突き出してくる美羽。
その圧倒的な可愛さと、自分だけに向けられた無邪気な独占欲の前に、悠人はついに折れた。
「……今回だけだぞ。すぐ寝るんだぞ」
そう言いながら、悠人は自ら身体を起こし、美羽の柔らかい唇へとそっと自分の唇を重ねた。
軽く、触れるだけの短い口づけ。けれど、そのたった一度の接触で、美羽は嬉しそうに花を咲かせたような笑顔を浮かべ、満足したように悠人の胸元に顔をうずめてスッと目を閉じた。
胸の中で穏やかな寝息を立て始める妹の温もりを感じながら、悠人は複雑な思いで天井を見上げる。
(……これで、終わりにするはずだったのに……)
だが、その夜を境に、二人の日常は決定的に変わってしまった。
翌日から、それがまるで当然のルーティンのように定着していく。
朝、学校へ出かける前の玄関の曲がり角。誰もいないリビングのソファ。そして、夜が訪れて同じベッドに潜り込むその瞬間。
いつの間にか美羽は、何かにつけて「ねえ、お兄ちゃん」とねだるように顔を近づけ、柔らかい唇を押し付けてくるようになった。
最初は「今回だけだ」とたしなめていた悠人も、拒絶しきれず、いつしか「キスだけなら、これくらいなら許されるはずだ」と自分に言い訳を作るようになっていた。
こうして、外の世界の前ではあくまで「仲の良い普通の兄妹」を演じながら、ひとたび二人きりになれば毎日欠かさず甘いキスを交わし合う――背徳と甘美に満ちた、秘密の共犯関係が静かに、しかし深く深まっていくのだった。
毎日のように交わされる甘いキスを重ねながらも、悠人はそれ以上の深い関係へと踏み込まいと、必死に自制心を保ち続けていた。
「キスだけなら」「スキンシップの一環だ」――そうやって自分に言い訳を作らなければ、目の前で無防備に微笑む妹を抱きしめてしまいそうだったからだ。
外の世界では相変わらず、美羽は学校の階段や駅のホームで無自覚にその隙だらけの姿を晒し、周囲の視線を知らず知らずのうちに惹きつけている。その危うさを知っているからこそ、悠人の胸のうちは焦燥と、他の男に狙われているかもしれないというドロドロとした嫉妬でいつも満たされていた。
だが、家に戻れば、美羽はまるで当然のように悠人に甘え、毎日柔らかい唇をねだってくる。その二面性に溺れかけながらも、悠人は「兄」としての理性の線をかろうじて死守していた。
そんなある日のことだった。
両親の長期不在に伴い、衣替えや日用品の補充のために、兄妹でタンスやクローゼットの整理をすることになった。
「あ、お兄ちゃん、これ……」
美羽が自分の下着用の引き出しを開けたまま、パッと振り返った。そこには、先日蓮に「中学生らしく白いのにしなよ」と指摘されてから買い揃えた、あるいは元々しまってあった、様々なデザインの下着がぎっしりと詰まっていた。
純白のコットン、レースのあしらわれた清楚なものから、少しだけ背伸びをしたような大人のデザインまで――。
「……それがどうした」
リビングの床に座り込みながら、悠人は努めて冷静な低い声で返した。しかし、視線が自然とその引き出しの奥へと引き寄せられるのを止めることはできなかった。
「なんかさ、蓮くんに言われてから白ばっかり選んでたけど、やっぱりこういう可愛いのも着たいなぁって思ってさ。……ねえ、お兄ちゃんは、私の下着、どれが好き?」
美羽は引き出しの中から、あろうことか何着かの下着を両手でひょいと持ち上げ、悠人の目の前に無邪気に突き出した。
(――バカか、こいつは……っ!)
悠人の心臓が激しく跳ね上がり、全身の血が逆流した。
目の前にあるのは、実の妹の身体に直接触れていた布地だ。ふくよかでむっちりとした曲線を描く彼女の胸元やヒップを包み込んでいたそれらは、生々しい体温や甘い香りを微かに残しているようにすら感じられた。
純白のシンプルなブラジャー、可憐な小花柄のショーツ、そして少し透け感のある黒やパステルピンクのレース――。思春期の少女の生々しい肉体の気配が、視覚と嗅覚を容赦なく刺激してくる。
(他の男の前であんな無防備な格好をしているくせに……俺の前では、こんなふうに自分の下着を直接選ばせようとするのか……。俺がどれだけ必死で理性を保っているか、こいつは何もわかっていない……っ!)
下腹部の奥底がちぎれんばかりに熱く疼き、喉がカラカラに乾く。
「どれが好き」などと問われて、まともに答えられるはずがなかった。選ぶということは、その下着の下にある美羽のむっちりとした裸体を想像し、自分の好みをそれに重ねるということにほかならないからだ。
「……ふざけたことを言うな。そんなもの、自分で勝手に決めろ」
悠人は冷たく言い放ち、顔をそむけようとした。
しかし、美羽は引き下がらなかった。
「えー、ケチだな。お兄ちゃんの好みに合わせたいのに……。ほら、これとこれ、どっちがいい?」
もっと近くへと、美羽はさらに下着を悠人の顔の前に差し出す。
至近距離から漂う、甘い少女の香りと、引き出しの中から立ち上る生々しい布の匂い。そのあまりの破壊力に、悠人のなかの理性のダムがミシミシと音を立てて亀裂を入れた。
(……許されるわけがない。こんなの、もう「兄妹」の領域を完全に逸脱している……!)
だが、毎日交わすキスの甘さに毒されていた頭は、すでに正常な判断力を失いかけていた。
悠人はゆっくりと顔を戻すと、血走った熱を帯びた目で、美羽の手にある下着と、その奥にある彼女の潤んだ瞳を真っ直ぐに見据えた。
「……そんなに知りたいのか」
低く、押し殺したような掠れた声が部屋に響く。
美羽は、そのただならぬ兄の気配と、野生の獣のような瞳に気圧されたように、わずかに息を呑んだ。
「お、お兄ちゃん……?」
悠人は立ち上がり、美羽の手からその下着を乱暴に奪い取るのではなく、その細い手首をギュッと掴み、自分のほうへと引き寄せた。
「っ……!」
バランスを崩した美羽の体が、悠人の胸元へとふわりと倒れ込むようにぶつかる。むっちりとした柔らかな肉体の感触が、服の上からダイレクトに伝わってきた。
「お前は……自分が今、どれほど危ういことをしているのか分かっていない。……俺がどれだけ我慢しているかもな」
耳元で低く囁きながら、悠人はその逃げ場のない距離のまま、美羽の柔らかい唇を容赦なく奪い取った。
これまでの「軽いキス」とは違う、濁った独占欲と抑えきれない渇望を含んだ深い口づけ。美羽は驚いたように目を見開いたが、すぐに甘い熱にほだされるように目を細め、悠人の背中に腕を回してその身体にしがみついた。
引き出しの中に散らばる下着の数々と、胸元で重なり合う二人の体温。
理性の仮面を剥ぎ取られた悠人は、もう二度と引き返せない背徳の蜜壺へと、さらに深く沈み込んでいくのだった。
深い口づけが終わり、わずかに離れた二人の間には、熱を帯びた荒い息づかいだけが残されていた。
美羽は潤んだ瞳をトロンとさせ、蕩けたような表情で悠人の胸元に顔を預けたまま、小さく身を震わせている。その細い手首を掴んでいた悠人の指にも、まだ名残惜しさと支配欲が色濃く残っていた。
(……くそっ。またやってしまった……)
頭の片隅で理性がかろうじて警報を鳴らすものの、一度決壊しかけたダムを完全に元に戻すことなどできなかった。毎日重ねてきたキスの積み重ねが、そして目の前で無防備に自らの下着を差し出してきた美羽の危うさが、悠人のなかに巣食う独占欲を限界まで肥大化させていた。
「……お兄ちゃん……」
美羽がかすれた声で名前を呼びながら、ふっと顔を上げた。
その無防備で、すべてを委ねきったような甘い上目遣いに、悠人は再び胸を貫かれるような衝撃を覚える。
床に散らばったままの下着の数々が、先ほどまでの「兄妹」という線引きを完全に踏みにじった現実を無言で物語っていた。
「……もういい。その話は終わりだ」
悠人は努めて低い、冷淡な声を作ろうとしたが、その声音には隠しきれない熱と震えが混ざっていた。
そう言って身を引こうとした悠人の腕を、美羽はキュッと力強く掴んで離そうとしなかった。
「やだ。……もっと、してよ」
おずおずと、しかし確かな誘いの色を帯びた声で美羽が呟く。
学校の階段や駅のホームで他の男たちに無自覚に向けられていたあの隙だらけの無防備さは、今や完全に、この部屋にいる「一人の男」である悠人だけに向けられていた。
「お前……自分が何を言っているのか分かっているのか?」
「分かってる……。蓮くんにも、他の誰にも見せない。……私、お兄ちゃんのものだもん」
その言葉は、悠人の理性を焼き払うには十分すぎる決定打だった。
これ以上流されてはならないという最後の自制心は、美羽のその一言によって音を立てて崩れ去った。
悠人はもう逃げることを諦めたように深く息を吐き出すと、その場に崩れ落ちるように美羽を抱き寄せ、再び強く、逃がさないように唇を重ね合わせた。
外の世界の前ではあくまで何食わぬ顔で「普通の兄妹」を演じながらも、誰もいない家の中では、互いの体温と歪んだ独占欲に深く溺れていく――。
二人の秘密の共犯関係は、もはや引き返すことのできない領域へと、静かに、そして確実に染み込んでいくのだった。
部屋の空気が、熱を帯びた甘い澱みの中に沈み込んでいく。
重なり合う唇が離れても、二人の間に漂う距離感は、もはや「兄妹」という言葉では到底説明がつかないものに変わっていた。
美羽は潤んだ瞳のまま、悠人のシャツの裾をギュッと握りしめ、まるでこれ以上離れたくないと訴えるようにその胸元にぴったりと体を寄せている。ふくよかでむっちりとした体温が、服の上からでもはっきりと伝わってきた。
「……お兄ちゃん」
「……なんだ」
掠れた悠人の声には、先ほどまでの冷徹な仮面のかけらすら残っていなかった。
ただそこにあるのは、目の前の少女を独占したいという剥き出しの執着と、自分自身が踏み越えてしまった禁断の境界線に対する背徳的な陶酔だけだった。
「私ね、ずっと怖かったの……」
美羽がトロンとした目で、ぽつりと本音をこぼす。
「学校の男の人たちも、この前来た蓮くんも……みんな、なんか気持ち悪くて、近づいてくるだけで鳥肌が立って……。でも、どうしていいか分からなくて……」
(――そうだ。あいつはいつもそうだ)
悠人は心の中で歯を噛み締める。
学校の階段でも、駅のホームでも、美羽はその致命的なまでの無防備さで、数え切れないほどの男たちの下卑た視線や悪意に晒されてきた。自分以外の男が、あの一見して無自覚な隙だらけの肉体に群がり、汚そうとしている――その事実を想像するだけで、悠人の胸のうちはいつも黒い嫉妬で焼き切れそうになっていた。
「なのに……」
美羽は悠人の胸に顔をうずめたまま、甘えるように頬を擦り寄せた。
「お兄ちゃんが私を見る目は、もっと怖くて……ドロドロしてて……。でも、すごく安心したの。……あ、私、この人に全部見られてる、守られてるって……だから、もっと見てほしかったの」
無自覚な誘惑と、歪んだ依存が入り混じったその告白に、悠人の理性の残り滓は完全に焼き尽くされた。
守ってやらなければならない妹。しかし同時に、自分以外の誰にも触れさせず、自分色に染め上げてしまいたいという狂気的な独占欲。その二つが混ざり合い、悠人のなかで抑え込んでいた衝動のダムが完全に決壊した。
「……お前なぁ……」
悠人は低い呻き声を漏らすと、美羽の細い腰に腕を回し、そのまま床の上へとゆっくりと押し倒した。
「きゃっ……お兄ちゃん……?」
突然のことに美羽は小さく息を呑んだが、怯えの色は微塵もない。むしろ、その瞳には甘い期待と、すべてを委ねるような陶酔の色が深く宿っていた。
床に広がる散らばった下着の数々。
その真ん中で、悠人はもう二度と言い訳を探すことも、自制心を思い出すこともせず、そのむっちりとした柔らかい体に覆いかぶさった。
「……もう、他の男の視線になんて触れさせない。お前は俺のものだ、美羽」
「うん……私、お兄ちゃんのものだよ……もっと、して……」
甘い吐息とともに交わされる、何度目かの深い口づけ。
外の世界がどれほど平穏な顔をしていようとも、この部屋のなかでは、二人はもはや引き返せない背徳の蜜のなかに、完全に溺れていくのだった。
甘い熱に包まれたリビングの空気が、突如として現実の音に引き裂かれた。
ピンポーン——……
突然鳴り響いたインターホンの電子音に、二人はハッと息を呑んで動きを止めた。
悠人の胸元でとろんと目を潤ませていた美羽は、その音に現実を引き戻されたように、びくりと肩を揺らした。
「っ……いまの、誰……?」
「……まさか」
悠人は血の気が引くような感覚を覚えながら、急いで身なりを整え、リビングの端へと身を起こした。床に散らばっていた下着を慌てて引き出しに押し込み、シャツの乱れを直す。
インターホンがもう一度、しつこく鳴り響く。
「おい、美羽……!誰だ、心当たりは……!」
「わ、わからないよ!だって、この時間に友達なんて……」
青ざめた顔で首を振る美羽。
悠人がそっと玄関のモニターを覗き込むと、そこに映し出されていたのは――あの日の男、蓮の顔だった。
(……くそっ、あいつめ……!)
昨日、あんな惨めな格好で追い払ったはずの蓮が、何食わぬ顔で再びこの家の玄関に立っている。画面の向こうで蓮はヘラヘラとした笑みを浮かべ、さらにインターホンを連打していた。
「おい、美羽ちゃん!いるんだろ?昨日忘れたものを取りに来たんだよ。開けてよー」
リビングにまで聞こえてくる蓮の声に、美羽は恐怖と焦りで顔を真っ青にした。
「お兄ちゃん、どうしよう……!蓮くんだ……っ!あんなことあったのに、なんでまた……!」
悠人のなかで、一瞬にして冷徹な殺気と激しい怒りが沸き上がった。
昨日、全裸になった美羽を襲おうとしたあのクズが、どの面を下げるのこの家に戻ってきたのか。しかも、今まさに自分と美羽が禁断の一線を越えようとしていたこのタイミングで。
(……消し去りたい。あんな男、二度とこの家の敷居を跨がせない……!)
しかし、ここでパニックを起こせば、かえって怪しまれる。悠人は冷たい汗を拭い、荒れる息を必死に押し殺すと、美羽に向かって低い声で命令した。
「……落ち着け。お前はすぐに自分の部屋に行って身なりを整えろ。奴の対応は俺がする」
「う、うん……!お兄ちゃん、気をつけて……っ!」
美羽は青ざめたまま自分の部屋へと駆け込み、ドアを閉めた。
悠人は深呼吸を一つし、殺気と欲望の入り混じったドロドロとした感情を心の奥底に押し込めると、何食わぬ顔を作って玄関のドアへと歩み寄った。
ガチャリ、と鍵を開けてドアを押し開く。
其処に立っていたのは、相変わらず薄ら笑いを浮かべた蓮だった。
「よお、悠人。昨日ぶりだな。いやさ、忘れ物しちゃってさ、ちょっと中に入れてよ」
蓮は悠人の険しい表情など気にする様子もなく、ずかずかと玄関に足をかけようとする。
その足元、そして下卑た笑みを浮かべる顔を見ているだけで、悠人の理性の糸が再びギリギリと音を立てて引きちぎれそうになった。
(――今度は、二度と生かして帰さない……)
黒い狂気が脳裏をよぎる中、悠人は冷徹な目を蓮に向け、ゆっくりとドアの隙間を押し広げた。
「……忘れ物だと?お前が置いていったものなんて何もないはずだが」
悠人は冷え切った声でそう言い放ち、玄関のドアの隙間を狭く閉ざしたまま、蓮の侵入を全身で阻んだ。
しかし、蓮は薄ら笑いを浮かべたまま、ポケットからスマホを取り出してひらひらと見せた。
「忘れ物っていうかさ、昨日の続きだよ。美羽ちゃんとの対戦ゲームのデータ、俺のスマホに残ったままだったからさ。今日もリベンジマッチをやりに来たんだよ、なあ?」
その名前が出た瞬間、リビングのほうからビクリと美羽の肩が揺れるのが見えた。あのゲームをきっかけに蓮に懐柔され、無防備な姿を晒すことになった苦い記憶が蘇る。
悠人の胸の奥で、ドロドロとした黒い独占欲と激しい怒りが再び沸き上がった。だが、ここで突っぱねて追い返すより、この場で徹底的に叩き潰し、二度と妹に近づけないように知恵を絞るべきだと頭の理性が冷たく囁く。
(……いいだろう。このクズを生かして帰すわけにはいかないが、もう一度あのゲームと罰ゲームをさせ、その下劣な本性を骨の髄まで暴いてやる……!)
「……勝手に入り込むな。だが、どうしてもって言うなら、条件がある」
「おっ、なんだよ」
「リビングで短期決戦だ。ゲームで勝負しろ。ただし、お前が負けたら今度こそ二度とこの家に近づかないことだ」
蓮は余裕の笑みを浮かべて頷いた。
こうして、再びリビングを舞台にした歪な勝負の幕が上がった。
リビングのソファ。
美羽は青ざめた顔でコントローラーを握り、昨日のリベンジとばかりに画面に向かっていた。しかし、焦りからか操作がおぼつかない。
「ちっ……また負けた……!」
「はい、俺の勝ち!じゃあ今日の罰ゲームな」
蓮はニヤリと下卑た笑みを浮かべ、ソファに崩れ落ちる美羽へと覆いかぶさった。
「最初の罰ゲームは――昨日と同じ『くすぐり地獄』ね」
「きゃっ、やっ、やめて、ははっ、くすぐったい……っ!」
蓮の容赦ない指先が、美羽の脇腹や腰回りを這い回る。もがく拍子に緩いTシャツの裾がめくれ上がり、むっちりとしたお腹や純白の下着のウエストラインが容赦なく露わになった。
学校や駅の階段でもこうやって男たちに無防備な隙を晒しているのかと思うと、悠人の下腹部はちぎれんばかりに熱く疼き、狂おしいほどの嫉妬と背徳的な興奮が脳を焼き尽くしていく。
(俺の妹のそのむっちりとした身体を……他の男にあんな風に触らせやがって……っ!)
「よし、次はこれだ。『その短いスカートのまま、その場でぐるぐる10回転して見せろ』」
「え……やだよ……!」
蓮に無理やり立たされ、フラフラと10回転させられる美羽。回転するたびに短いスカートが大きくひるがえり、むっちりとした太ももの間に隠された純白の下着が生々しく宙に舞う。
「うわ、綺麗だな……おい悠人、妹の可愛い下着、お前の席からも丸見えだろ?」
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