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【評価が高め】ラブホの防犯カメラに残された音声の主は教育実習先の女子生徒のものでした。えっ?いつの間にこんな・・・(1/6ページ目)

投稿:2022-04-30 09:20:07

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まことまどか◆KDdVOEg

「まだバージン・・・だけどね。」

シリーズ第35話となる今回のストーリーは、私が前作の最後に交わした小学6年生である知恵ちゃんとの会話の最後に、そんな余計なことを付け加えてしまったことを後悔し頭を抱えているところから始まります。

時代は平成2年の初夏。未だバブル景気に浮かれている日本という国の東北の北のハズレの小さな臨港都市で大学4年生だった私が、その大学の附属高校で教育実習を受けていた時のストーリーとなります。

その時私にはバスガイド1年生の真琴という彼女がいましたが、訳あって学生の身分でありながらそんな彼女と正式に婚約していました。それで、その真琴が附属高校吹奏楽部の外部講師として就任したその日、私は吹奏楽部担当の教育実習生という立場で生まれて初めて吹奏楽の合奏を指揮することに・・・

そして、やっとのことでその指揮というものをやり終えた後、待ち構えていた小学生に半ば強制的にベンツに乗せられ、その挙句怪しげな事務所に連れて行かれた後から今回の物語はスタートします。

その連れて行かれた事務所では、待ち構えていた会長という人から私が教育実習を受けている高校の、ある女子生徒に関する身辺調査を依頼されていました。

それは、別に行われていた浮気の興信調査の中で浮上した女子生徒・・・

そしてその後、その会長から来たついでにその知恵ちゃんという小学生の宿題を見てほしいと頼まれ、その後その娘の部屋で頭を抱えるハメになるとは・・・

それは、オトナのオンナになりたいと懇願するその知恵ちゃんをどうにかこうにかなだめようとした結果それが失敗に終わり、結局自分の知っているテクニック総動員し、一般的にいうセックスというものを回避したギリギリの状態で満足してもらった後・・・

これを持ってオトナになったということになりかけた時、私の言った余計な一言・・・

「バージン・・・。」

それを聞いた知恵ちゃんが当然その言葉に噛み付きます。

「ちょっと待って。バージンってことは処女・・・ってことでしょ?ソレじゃセックスしてないってことでしょ?ソレってお子様のまんま・・・って事でしょ?」

「うっ・・・」

後悔先に立たずとはこのことです。その時言葉を失った私はなんと言って取り繕うか考えました。

さっき、やっとのことで納めたこの話題が振り出しに・・・でも、この娘が私の指で逝ってしまったのも紛れもない事実・・・。

そこで、この娘にいろんな性に関する情報を提供していて、この知恵ちゃんがリスペクトしている従姉妹のみづきお姉ちゃんを引き合いにすることにしました。

「知恵ちゃん。カレシからの一方的なセックスをされているみづきお姉ちゃんは、そのセックスは痛いだけであまり良くない・・・って言ってたんだよね。」

「うん。」

「知恵ちゃんはどうだった?」

「痛くない・・・っていうか、すごく良かった・・・」

「ソレって多分・・・みづきお姉ちゃんも経験してないオトナの領域に知恵ちゃんは入ってるってことだと思うんだ。」

「じゃ・・・みづきお姉ちゃんを追い抜いちゃった・・・ってこと?」

「だと・・・思う。オトナへの階段を一段飛ばしちゃってるけど、確実にその階段は昇ってると思う・・・。そしてその階段はもっともっと高いところまで続いていて・・・。それに、入れるだけがセックスじゃない・・・ってことも分かってほしい・・・」

「その一段飛ばしちゃった階段って・・・そこに戻ることってできるの?」

「うん、出来るさ・・・。一度昇った階段は昇り降り自由だからね。」

ん?・・・知恵ちゃんにセックスをしたと語るこの私はこの知恵ちゃんの初めてのオトコということになるんでしょうか?

でも、何も知らない知恵ちゃんを少しばかり私の色で染めてしまったのには違いはありませんが・・・。

ところで自分で言うのもなんですが・・・さっき知恵ちゃんにしたことって、元カノの理央直伝のテクニックです。

ソレはどういう順番で・・・どうすれば身体にスイッチが入って・・・どうすれば気持ち良くなれるのか・・・と言ったことについて女性目線でレクチャーされたモノ・・・

というのも、あおいの兄である理央の彼氏は自分妹であるあおいが自分の目の前で事故に巻き込まれたの目撃し、ソレ以降男性機能がダメになっていました。それ以降、挿入以外のセックスのやり方を二人で模索したと聞いています。

だからソレは物凄く実践的で為になるレクチャー・・・

でも・・・私の前で満足したものと思っていた知恵ちゃんが何か引っかかるものを感じていたようです。

「うん。でも・・・まどかは・・・・今ので終わったの?それでいいの?さっきオトコは精子を出して終わり・・・って言ってたよね?」

「うん・・・。僕はオトナだから・・・今は知恵ちゃんさえ満足してもらえれば・・・」

「じゃ・・さ・・・今度、その・・・まどかの精子っていうヤツ見せて欲しいんだけど・・・」

「それはセックスの最後にならないと見せられない・・・。」

「でも・・・オトコの人って今みたいなことすると精子がタンクいっぱいになって爆発するって聞いたよ。まどかは大丈夫なの?」

「う・・ん。爆発までは行かないけど・・・」

「じゃ、さあ・・・その・・・口で・・・出してあげようか?」

「ん?・・・知恵ちゃん!今・・・なんて・・・?」

「だから・・・口で・・・」

本日2回目です。そんなセリフを聞いたのは・・・

1回目は私が教育実習を受けている高校の吹奏楽部の部室。相手は私の彼女で正式に婚約したばかりの真琴・・・。しかも会社の制服姿で・・・でした。ちなみに真琴の会社は観光バス会社です。

その時は吹奏楽部の外部講師として正式に辞令を受けた後、授業が終わった生徒たちに部室のドアをガチャガチャされながらのものでしたが・・・

その時はしっかりと抜いて頂きました。

でも、今回は事情が違います。相手は小学生と来ています。これはチョット・・・

「ちょっと待った!口でするって事なんで知ってるの?」

「参考書・・・に書いてあった。」

これって・・・どんな参考書なのでしょうか?

もちろんそんな参考書なんて存在しないのは私も知ってはいます・・・

恐らくは中学生が読むようなグラビア付きでエッチは投稿なんかが記事として掲載されているような小さめの雑誌・・・

この時、私はこの知恵ちゃんという少女の性に関する情報源というのは従姉妹からのモノとその参考書なるモノと考えるのが妥当かと思いました。まっ、どちらにしても偏った情報ですが・・・

「知恵ちゃん。そういうことはもっともっとオトナの階段を昇った先でやることなんだ。今、ここでソレしちゃうと本当のオトナの女性にはなれない。」

「興味本位じゃダメ・・・ってこと?」

「うん。そのとおり。勉強もそうだけど、基本が分かんないうちから応用問題やっちゃうと訳が分かんなくなる・・・・そんな感じ。」

「そうだよね・・・何事も基本が大事。何事も基本を疎かにするとその先伸びないってお母さんがいつも言ってる。」

「だから・・・」

「じゃ、決めた!さっきみたいなこといっぱいしてからそういう事する。」

「だから・・・まだちょっと早いって・・・」

「でも初めてスルのは・・・まどかだって。まどかのじゃないと嫌だし・・・。」

「うん・・・でも、ソレは少なくとも知恵ちゃんのおっぱいが大きくなってからかな?」

「分かった・・・頑張る!」

「知恵ちゃんのその頑張り・・・応援するよ。」

この時私は、その知恵ちゃんが何をどう頑張るのか分からないまま応援していました。ただ、この知恵ちゃんと会うのはもうないだろうと思ってのことでしたが・・・

今後この子の家庭教師を引き受ける羽目になろうことなど考える由もありませんでした。

そして・・・一年の中で最も夕暮れの遅いこの季節の夕暮れが迫っていたそんな時間に、私と知恵ちゃんがパスタを茹出るためのお湯を沸かしていました。

「ピンポ〜ン・・・」

そんな時、そんな電子音を発したインターフォンの液晶が光っていました。

そしてそれに応えた知恵ちゃんとの会話で聞こえて来たのは何故か佐藤先生の声・・・

「あっ・・・佐藤です。」

「佐藤のおじいさん・・・。まどかを迎えに来たの?」

「うん・・・風谷君を返してもらいに来た・・・」

「まどかは返さないよ・・・。」

そう言う押し問答の中、なかなか玄関ドアを開けようとしない知恵ちゃんをやっとのことで宥め、今週中にもう一度勉強を見てあげるという約束をしてやっと解放してもらえる事に・・・

その、咄嗟に出たもう一度・・・ということが私の家庭教師としての第一歩になってしまうことになってしまうなんて、その時は思いも寄りませんでした。

そして佐藤先生と駐車場へ向かうエレベーターの中・・・

「風谷君・・・知恵ちゃんと親睦は図れたかい?」

「はい。知恵ちゃんの勉強が難しくって・・・。今時の小学生は関数とか、二次方程式ってモノやるんですね?」

「う・・ん。とうとうそこまで・・・。知恵ちゃんっていつもそんな難しい問題解きながらひたすらお母さんの帰り待ってるんだよね。」

「そりゃ・・・早くオトナになりたいっていうのも無理はありませんよね。」

「ん?何かあったのかい?」

「い・・いや・・知恵ちゃんがそんなこと言っていたな・・・って思いまして。」

「ところで風谷くん。なんで僕がここにいる?・・・って顔してるけど?」

「はい。どうして佐藤先生が遠藤事務所に出入りしてるのかが不思議です。」

「う〜ん・・・何から説明しようかな・・・。僕って先生になる前、建設会社勤めしてたのは以前話したよね。」

「はい。その話は伺っています。」

「その時の社長だったんだよね・・・あの会長が・・・。」

「えっ?今の社長って会長の息子って聞いてましたが、それじゃその今の社長ってその・・・先生の教え子だったんですか?もしかして・・・先生をぶん殴った・・・?」

「うん。そんな繋がり・・・」

「でも・・・それがなんで遠藤事務所と?」

「幸子さん・・・いや、遠藤さんって僕の後輩なんだ。法学部の・・・」

「そうなんですね。それで・・・」

「昔、会長が社長の頃いろいろ揉めた時期があって・・・その頃法律に詳しい人が必要になってね・・・」

「それで、昔勤めてた佐藤先生に話は来たってことですか?」

「うん。でも、僕は先生としてやっと軌道に乗って来て・・・それに僕には先生って呼んでくれる奥さんもいたし・・・」

「法律家も先生って呼ばれていますよね?それでも奥さんは先生って呼んで・・・」

「いや、僕は弁護士資格持ってないからね・・・そっちじゃ先生じゃないんだ。そんな時、学校の研修旅行で行った先で宿泊した近くの国分町で出逢っちゃったんだよね・・・二次会で行った店で・・・幸子さんに。」

「でも・・・歳も離れてるし、顔見知りって訳じゃないですよね?」

「それがさ・・・すごい偶然で・・・」

「あれ?二次会・・・?もしかしてその店って・・・?」

「僕もそうだったんだけど、法学部卒って就職に困るんだよね。それは彼女も同じで・・・それで彼女が働いてたのがキャバレーで・・・」

「キャバ・・・・嬢・・・ですか?」

「奨学金返せなくなっちゃって仕方なく・・・らしいんだけど・・・なんか勿体無いよね。」

この時私はこの日本という国の裏の部分を垣間見たような気がしました。

聞こえの良い「奨学金」という借金を学生に負わせるこの日本という国の現実。

そして、大学卒業後その返済のためにその知識を活かせないまま意図しない職業で働かなければならない学生(債務者)たち・・・私は幸いその借金(奨学金)を負っていませんでしたが・・・つくづく母さんには感謝です。

「そしてね・・・酒が進んでいく中、彼女が僕の大学の後輩だってことが分かってね。しかも偶然にも彼女の実家が僕の実家の近くだってことも・・・」

「それで紹介したんですね・・・あの会長に。」

「そうなんだけど・・・」

「まだなんかあるんですか?」

「その時・・・幸子さん・・・お腹に子供いたんだよね。」

「え?・・・それって・・・知恵ちゃん?」

「うん。その時5ヶ月だった・・・。」

「それじゃ幸子さん・・・結婚は?知恵ちゃんの父親って?」

「それがさ・・・幸子さんって結婚もしてないし・・・相手のことは全く喋らないし・・・口が固いっていうか・・・。」

「それじゃ・・・その相手のことは?」

「うん・・・それ以降僕は聞いてないし、今でも誰かは分からない。」

「それでもその時言っていたは・・・ある朝、100万円の入った封筒と置き手紙だけ残していなくなった・・・それだけ。」

「そしてその100万円はこの子のためにとっておくって・・・お腹さすりながら・・・」

「生活苦しいのに・・・それに手を付けず・・・ですか?」

「うん・・・その時お酒飲めないってことでクビになりそうだっても話しててね・・・そうだよね。何せ妊娠してちゃお酒なんてね。でも・・・その相手のこと今でも一切明かさない・・・さすが弁護士だよ、口が固いっていうか・・・」

「今、その幸子さんって、今・・・弁護士なんですか?」

「会長のところに来てからは後藤田さんのところに籍を置いて、最初は行政書士の資格取って建設(会長の建設会社)の事務手続きなんかやる一方、会社で起きる交通トラブルなんかの処理に当たってたみたいなんだよね。」

「そうですよね。あの会長のところ会社って、あんなたくさんのダンプ動かしてますもんね・・・。」

「うん・・・。それで事故とか違反とかの処理に当たっていた時、その社員が運転するダンプの起こした人身事故が訴訟沙汰になって・・・」

「裁判・・・ですか?」

「うん・・・一時停止を怠った軽自動車との事故だったんだけど、クルマの大きさが違うからね。でも、とうの幸子さんは行政書士の資格しか持ってないから直接相手方との交渉もできない。しかも被告となった社員の皮弁(弁護人)も出来ない。ただやれることはただその裁判に関する手続きだけ・・・」

「なんか・・・もどかしいですね。」

「そうなんだよね・・・弁護士にならないと出来ないことって結構あって・・・。」

「それで弁護士になった・・・・ってことですね。」

「うん。その裁判、結局負けちゃってね・・・。悔しかったんだろうね・・・。それから彼女猛勉強して弁護士の資格取って・・・」

「司法試験って・・・そんなに簡単に合格しないって聞いてますが・・・」

「彼女・・・まさに寝る暇も惜しんで勉強したんだよね。その時会長から連絡があって身体が心配だって聞かせられて・・・」

「その時知恵ちゃんって?」

「近くに住んでるお兄さんのところに預けてて・・・そこの従姉妹のお姉ちゃんが本当のお姉ちゃんみたいに面倒見ていてくれて・・・」

「あの部長・・・ですね。」

「うん。あの吹奏楽部の・・・」

「知恵ちゃんから聞いたんですが、知恵ちゃんがその従姉妹からマセた情報もらってるみたいで・・・」

「まっ・・・知恵ちゃんって小さい頃からおマセさんだったからね。小さい頃そんなだったから一人っ子って言うのが寂しいみたいで、今度は千鶴ちゃんにお姉ちゃんになって・・・って迫ってるって訳なんだよね・・・」

「だから・・・なんですね。自分のお母さんと後藤田のお父さんにさんに再婚を迫ってたのって・・・」

「でも・・・司法試験ってやっぱり甘いもんじゃなくって何回もその試験に落ちちゃったんだよね。」

「そうですよね・・・。コレばっかりは・・・」

「でも、そんな努力が身を結んで去年の試験でやっと合格したんだよね。それで最近になって事務所の名前が行政から司法に変わったんだよね。」

以前私がふたばと例のモーテルを利用した時、たまたま料金徴収に来たその幸子さんと再会した時渡された名刺には行政事務所という記載がありましたが、佐藤先生のその説明を聞いてそれは古い方の名刺であることを理解しました。

しかし、どうしても知恵ちゃんの父親というのが気にかかります。やはり司法試験の勉強とか、並行して続けている行政書士の業務が忙しく、消えてしまったという知恵ちゃんの父親を探せないでいるんでしょうか?

「でもですよ・・・。忙しくって相手のことを探せないんだったら後藤田事務所で調べてもらえばすぐにでも・・・」

この時私は、行方不明者を探すなんてことは後藤田事務所に頼めばすぐに判明するものじゃないか?・・・と不思議に思っていました。

「多分、幸子さんはそんなの調べなくても知ってるんだと思う・・・知恵ちゃんの父親がどこの誰かって・・・。」

「そうなんですか?」

「うん・・・なんかそんな気がするんだ。」

そこまで話が進んだところでエレベーターを1階で乗り換え、さらに専用エレベーターで駐車場がある地下1階に到着しました。

その駐車場は比較的空いていて、人の出入りがないような雰囲気です。しかもチリひとつ落ちていないような清潔さ・・・。

そして、そんな違和感の中お互い無言のままその駐車場の奥まで歩いて行くとそこにありました・・・例のベンツが。

それでもう一台、その列に並んで駐車されていた佐藤先生のドミンゴの隣にその異様な存在感を放つガンメタリック色のスカイラインGTRも・・・。

当然クルマ好きの私は無条件にそのクルマを一周して眺めました。

しかし・・・R32型GTRと呼ばれるこのスカイラインは結構な改造車です。駐車場の蛍光灯に映るその輝きを放つ車体には太い18インチ扁平タイヤにツーピースホイールが履かされ、更にスレンレス製のマフラーなんかはこぶしがすっぽり入りそうな太さ・・・それに屋根の上にマグネットで着いている無線のアンテナ・・・

しかもフロントバンパー奥に見える巨大なインタークーラーまで・・・

ん?・・・そのインタークーラーの前に付いているこのクルマのナンバー・・・9315?

誰かがその数字の並びを言ってたような・・・

私が頭を傾げてそのナンバーを見ていた時ドミンゴのドアを開けながら佐藤先生が言いました。

「あっ・・・コレ、千鶴ちゃんのクルマなんだよね。正確に言うと後藤田事務所の社有車。」

「えっ?これってあの後藤田さんの?しかも社有車?」

「GTRがここにあるってことは・・・今日はお父さんのM5で出勤したみたいだね・・・」

「父さんのM5・・・?」

そのGTRの隣が空いていました。普段はその場所にそのM5が駐車されているようです。

「うん。BMWの525のヤツで結構大きいんだよね・・・」

そんなBMWの所有者があのゴルゴって・・・運転してる姿を見たら誰も近づけないような・・・・

私がそんなことを思っていると佐藤先生がソレに付け加えます。

「M5って運転が楽しいって千鶴ちゃんが・・・。ちょっとパワーが足りないって言ってたけど・・・」

まっ、このGTRに比べれば・・・の話だと思いますが・・・

「今日はBMWで病院に出勤って・・・でもGTRで出勤っていうのもさすがにどうかと・・」

「でも・・・千鶴ちゃんはいつもこのGTRで通勤してるんだけど・・・なんか最近病院の駐車場でイタズラされちゃったみたいで・・・」

ドミンゴに乗りかけていた佐藤先生がいつの間にか私の傍に来ていました。

ん?イタズラ?

私が疑問に思った時、そう言いながら佐藤先生がフロントタイヤの後ろ辺りを指さします。

何か足りないその辺り・・・

「あっ・・・確かこの辺りに赤っぽいバッチがついててそれにGTって書いてあったような・・・」

「うん。両側盗られちゃってて・・・。千鶴ちゃんが、恐らくRじゃないスカイラインに流用するんじゃないかって言ってたんだけど・・・」

全く姑息なヤツがいたもんです。当時、RじゃないスカイラインをGTーR風にするのが流行っていました。それは一見GTーRに見えるのですが・・・どことなく車幅が狭く迫力に欠けるGTーR・・・・。

極め付けはそのなんちゃってGTーRは5ナンバーです。ナンバーさえ見なければ騙されてしまいますが・・・恐らくそんなクルマに流用しようとして本物のバッチを盗ったと思われます。

そして私がドミンゴの助手席のドアに手を掛けた時でした。

「ちょっと待って・・・」

そう言いながら先程降りたエレベーターの方から、カツカツカツカツ・・・と足音を響かせながら女性が走って来るのが見えました。

「どうしたんだい?そんな血相で・・・」

佐藤先生がそう声を掛けたのは先ほどエレベーターの中で話題になったその本人である遠藤幸子さん・・・いや、遠藤弁護士でした。

タイトスカートの黒いスーツ姿に低めのヒールを履いたその女性の襟には弁護士バッチが光っています。

そんな女性と私は面識がありました。その最初はやはり銭湯での出来事です。ふたばがもらった高級なサンダルは、そもそも会長がこの幸子さんと言うこの女性へ贈ったプレゼント・・・。

しかも、その後ふたばと立ち寄ったモーテルを利用した後再会し、さらには別の日に社会勉強がしたいという舞衣さんを連れてそのモーテルを利用した時にも・・・

ちなみにそのふたばという女性は私と同じく教育実習を受けている元カノで下宿の娘となります。

また、舞衣さんはその教育実習を受けている高校の英語の先生で吹奏楽部の顧問となりますが、どういう訳か私の姉と舞衣さんの弟の結婚により義兄妹となってしまう29歳の女性でした。

その幸子さんという30代後半の女性はそんな私の女性関係を把握している人となります。

その幸子さんが息を切らせながら、ドミンゴの運転席に座る佐藤先生に尋ねました。

「ちょっと・・・その学生借りていい?」

・・・・ということで、私はドミンゴではなく滑らかに走るセルシオの助手席に乗っていました。

リモコンで自動シャッターを開けた幸子さんの運転するセルシオがマンションの駐車場から道路へ出て颯爽と走っています。

トヨタセルシオ・・・その当時、センチュリーを除いたトヨタ車最高峰のそのクルマ・・・。

V型8気筒4000ccのエンジンにエアーサスペンションを搭載するそのクルマは何もかもスムーズでした。

「もしかすると、先程乗せられたベンツより静かかも・・・」

そのセルシオに初めて乗った私の率直な感想がソレでした。クルマの内部も静かですが、何せクルマの外の音も聞こえないような今まで全く経験のないようなその静粛さ・・・

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