体験談(約 19 分で読了)
【超高評価】カロで女子◯学生を轢いてしまった(2/3ページ目)
投稿:2012-05-12 03:00:00
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本文(2/3ページ目)
雫は俺から目をそらし、地面を見つめた。
言葉遣いがいつもと違っていた。
雫「別に…」
俺「何かあるんだったら、相談乗ろうか?」
雫「別に何もないって言ってるでしょっ!!!!!!」
物凄い剣幕だった。
どこかで雫の声がこだましていた。
俺「……お茶でも飲んでいくか?」
雫「いやだ」
俺「じゃぁお茶をここに持ってきてやるから、ちょっと待ってろ」
俺がお茶を持って戻ると雫の姿は無かった。
4月下旬、大学が休みの日があった。
その日は平日で、中学校は通常授業だ。
俺は雫と話そうと決めていた。
そのためにバイトも昼間にして、雫の帰宅時間帯は自宅にいるようにした。
今思うとストーカーかもしれないが、自分の部屋にいて、自分の家の駐輪場を見張っているのだから、何の問題も無い…はず。
夕方、雫があらわれた。
俺「よぉwこの前はよくも帰りやがったなw」
雫「ひっ!!」
俺「今日はお茶用意しておいたぞw」
盆にお茶と菓子を載せて駐輪場に出て行った。
俺「まぁここでも良いから話していきな」
雫「……余計な事しないで」
俺「何の事だ?俺は自転車の乗り心地を聞きたいだけだ。勘違いするなw」
雫「……」
雫は俺の意図している事を分かっているのか分かっていないのか、いぶかしげな顔で俺を見ていた。
俺「とりあえず、立ち話もアレだ。それに俺は花粉症だからな、部屋に入りたい。上がっていかないか?実は高級なヨウカンもらったんだがな、俺は甘いものが嫌いで食べる人を探しているんだ」
俺が甘いもの嫌いなのは事実だが、ヨウカンをもらったのは嘘だった。
この日のために買ってきたのだ。
一番安いやつだが。
雫は警戒していたものの、ヨウカンの力があったからか、俺の優しさに触れてか知らないが、俺の部屋に入った。
今思うと話し相手が欲しかったのかもしれない。
俺「どうだ、自転車の乗り心地は?なかなかいいだろ?」
雫「ギアがないから上り坂キツイ、乗り心地良くないし、荷台付いている意味無い。まぁ我慢して乗ってる。っつーか弁償しろ」
俺「(ナマイキなガキめ)まぁそう言うなよw」
その日は本当に自転車の話しかせずに、雫は帰っていった。
表情は硬く、俺とも目を合わせようとしなかった。
ゴールデンウィーク、俺は帰省せずに自宅にいた。
『ピンポーン』
ドアを開けると雫が立っていた。
雫「ヨウカン食べに来た」
俺「おまwww」
雫「自転車我慢してやるから、ヨウカンくらい奢れw」
コイツ、いつからこんなキャラになったんだ?
めちゃくちゃナマイキじゃねーかっ!
しかし、何があったのか知らないが以前より格段に明るいし、俺の目を見て話してくれる。
(……進歩したのか?)
俺「しかたねーな。上がっていきな」
前回はそそくさと帰ってしまった雫だったが、今回は俺の部屋を見て歓声を上げた。
雫「るろうに剣心っ!!」
俺「なんだお前知ってるのかw?」
雫「蒼紫様かっこいいよ蒼紫……ハァハァ」
俺でさえちょっと世代遅れのマンガを◯学生が知っているとに驚いた。
雫はるろ剣を5巻まで読み、帰っていった。
ゴールデンウィークも終わると、雫がたまに学校帰りに遊びに来るようになった。
俺もバイトがあって、雫の下校時間にいつもいるとは限らないが、そんな時は雫は諦めて帰るだけであった。
「ヨウカンくれ」(20%)
「るろ剣読みに来た」(40%)
「腹減った、何かくれ」(30%)
「おい、ポストに郵便物たまってるぞ」(1%)
大体こんな用件だった。
俺は雫を迎え入れていたが、いつかイジメの事を聞かなくてはけないと思っていた。
こういうイジメは保護者とか教師が協力して解決していくものだと分かっていたし、俺が出る幕ではなかったかもしれない。
雫との関係が壊れるのを恐れていたのかもしれない。
ただ俺は雫が心配だった。
俺「なぁー、お前、学校どうなの?」
雫「……やめて」
俺「目を背けていたら何にも解決しないんだぞ?何かあるなら話してみろ」
雫「今日は帰る」
俺「そうか、またいつでもるろ剣読みに来いよ」
雫がいじめられていて、しかもまだ何も解決していないのは明らかだった。
でも完全部外者の俺に何ができるんだ?
自問自答し、悶々とした日々が過ぎた。
雫はそれ以降遊びに来なくなった。
何だか寂しかった。
夏休み前、また事件が起きた。
その日はバイトがお休みで、夕方から家にいた。
すると駐輪場に人がいる気配がして、雫かと思って外に出て行った。
するとそこには見知らぬ◯学生が2人、雫の(もともとは俺の)自転車のタイヤに画鋲を刺していた。
89:名も無きひじき:2012/03/18(日)13:06:25.37ID:CLrwoejd
俺「お前ら何やってんの?それ誰の自転車?」
◯学生「……」
俺「帰りな、二度とこんな事すんなよ。もう一回やったら許さんからな」
軽い説教して2人は帰した。
2人の◯学生はいかにも真面目そうで、イジメとは無縁に見えたがどうなのだろうか。
これが群集心理(?)というものなのか、何とも恐ろしいものだ。
タイヤの画鋲を抜き取り、俺は雫を待った。
しばらく経って雫が現れた。
雫「あ……」
俺「よう、自転車パンクしてたぞwお前気づかずに乗ってのかw」
雫「え……」
俺「お前、家どこだ?送ってってやるよ」
この頃、雫は憎まれ口こそ叩くものの、俺に対しては素直で心を開いてくれるようになっていた。
学校関係以外の話題に限定されたいたが。
俺はカロに雫を乗せ、送っていった。
途中、
俺「お前、パンクしてる事くらい気づけよw」
雫「……」
雫は終始無言だった。
雫の家に着いた。
俺は家の前で雫を降ろして走り去るはずだったんだが、そこで雫母と遭遇した。
雫母「(車から降りてくる雫を見て)雫!?ちょっと何やってるの?どちらさまですか!?」
俺「え……え〜っと汗汗汗」
アタフタアタフタ
事故の事とか言っていいのか?
いや、つーか事故あったの3ヶ月以上前だぞ、これどーするんだよ。
援助交際と間違われてるのか?
でもまだ明るいよ!
お母さん、勘違いしないで!
雫「違うの、私が家庭教師をお願いしてたの。秘密にしていてごめんなさい。俺先生は○○大学の方で、私が無理を言って先生のおうちで勉強を教わっていたんだけど、自転車が壊れて送ってもらったの」
雫、お前マジGJ
その後、雫が上手くその場を凌いでくれた。
どうやら事故の事は親に言っておらず、病院にも行ってないらしい。
その日はそれで別れた。
母親は俺の事を胡散臭そうに見つめ
「そうなんですか……あ、ありがとうございました」
とだけ言った。
その場は何とか言い逃れたものの、これで雫に会うのも最後かな、と思った。
数日後、雫が自宅にやってきた。
雫「腹減った、なんかくれ」
俺「おまww」
いつもの流れである。
俺「この前は助かったわ。ありがとう」
雫「お礼言うの、私だし。あの自転車、自然にパンクしたんじゃないでしょ?」
俺「……」
雫「分かってたんだ、ただ俺さんの優しさが嬉しくってさ、少し甘えちゃったよ」
俺「学校、どうなんだ?」
雫のツンデレっぷりに焦った俺、やっちまった。
また辛い事をえぐるような事を言ってしまった。
雫「いじめられてるよ。どうしてかな、私ってみんなと違うのかな…?どうしてかな…」
雫の目には涙があった。
雫の話をまとめるとこんな感じだった。
雫の家庭は母子家庭で、けっこう切り詰めて暮らしていたそうだ。
しかし学校は人並みに通えていた。
ある時、担任教師が生徒の名前と保護者の名前が載った名簿を教卓の上に置きっぱなしにしてしまったらしい。
それを見た男子生徒が……とまぁここからは事実無根の噂が広がり、イジメがエスカレートしていったわけだ。
驚く事に雫は、母親に心配をかけたくないとの理由でこの事を秘密にしていた。
本当にドラマの設定のようだった。
雫「お母さんは私のために一生懸命働いている、だから私も頑張らなきゃいけない」
生意気だったガキは、健気な少女へと爆誕を遂げた。
俺「辛い時はここに来い。何でも聞いてやる」
俺は同じ言葉を繰り返すのみだった。
テラヘタレ。
勇者なら学校乗り込むかもな。
俺は勇者でもなんでもなかった。
夏休みに入ったが、雫は我が家にたまに出入りしていた。
同じアパートに住む大学生友達からは
「援交?ww」
って冷やかされたが、
「家庭教師のバイト」
と言っておいた。
どう見ても言い訳にしか聞こえなかっただろう。
事実、俺は雫の勉強を見てやった。
雫は
「教科書読みにくいけど、教えてくれw」
と言って、イジメをものともせずに学んでいた。
以前より雫は強くなっていた。
雫は俺に心を開いてくれているようだった。
「この悪口、テラ幼稚ww」
と言ってイジメをネタに2人で盛り上がったりした。
単に強がっていたのだろうか…?
俺のカロに雫を乗せて出かけたりしたら喜ぶかな〜……とか思ったけど、何故かそこまでしたらいけない気がして、本当に家庭教師と話し相手で終わっていた。
雫「大学では何を学んでるの?」
俺「今は病理学とか薬理学だな」
雫「ビョウリガク…?ヤクリガク…?ナニソレ?」
俺「教科書見せてやるよ」
教科書を机に置いてそれを眺める雫だったが、次の瞬間、お茶を机にぶちまけた。
俺&雫「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!」
俺は貧乏だったから書籍は極力丁寧に扱っていたから、ショックだった。
雫「……ごめんなさい」
俺「(あーぁ、こんなにしちまって)まぁ仕方ねーな。お前の教科書と一緒だなw」
雫「wwww」
こんな感じで、雫と俺は仲良くなっていた。
ある日、ピンポンが鳴ったので雫かと思ってドアを開けると、そこには雫と雫母がいた。
雫は俯いたまま、黙っている。
雫母「先生、ちょっとお話したい事があるのですがお時間よろしいですか?」
つまり雫母は俺と雫が男女の関係になっていないか心配だったようだ。
確かに、大学生が自宅で、しかも無料で◯学生に勉強を教えるのは不自然極まりない。
俺はイジメの事を雫母に言おうか迷った。
雫母「あの……いつもタダで教えていただいては恐縮ですし、先生にもお邪魔でしょうし、もう家庭教師は辞めさせようと思っています」
俺「はぃ……(そりゃそうだろうな、俺から雫を遠ざけたいよな。)」
雫母「今までありがとうございました」
雫「待って!家庭教師だけじゃないの!でもね、先生と一緒にいるのってとても楽しい。だから辞めさせないで、お願い!」
正直、俺が雫の中でどれほどの存在になっていたかは知らなかった。
しかしこの言葉に俺は不覚にも目頭が熱くなった。
母親は
「やはり……(交際してるのね)フムフム」
みたいな顔を俺にむけている。
俺を軽蔑するような目をしていた。
いや、違うんですケド…。
雫が語り始めた、もう真実を言うしかなかった。
自惚れるわけではないが、言わなければ俺とは会えなくなるからだ。
中学校でいじめられている事、事故に遭って俺に出会った事、俺がやった事……。
雫母は驚きを隠せなかったようだが、イジメに耐えていた雫と、それに気づけなかった自分に涙していた。
そして
「先生、これからもよろしくお願いします」
と言って頭を深々と下げた。
その後、教師と保護者の話し合いが持たれたが、この教師が役立たずで、ほとんど何もしてくれなかった。
雫はイジメに関して多くを語らなかったが、イジメを行う生徒と向かい合って話し、自らの力でイジメを終息させたらしい。
イジメを自分で終息させるってすごくね?
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