体験談(約 2 分で読了)
十五年、写真の残らない関係2話
投稿:2026-01-29 01:27:35
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セフレとの出会いの始まりは?そんな問いがふと頭に浮かんだので、少し書いてみようと思う。私には、出会ってから十五年以上続いている関係の女性がいる。いわゆる「セフレ」と呼ばれる関係だと思う。「セフレ」と聞くと、ただSEXをして終わり、感情のない割り切った関係を想像する人も多いかもしれない…
A子との出会いは、副業先の打ち上げだった。
副業先は、地元では誰もが知っているアミューズメントパークの厨房だ。
私はそこでアルバイトとして厨房に立っていた。
本職は工場で段ボールを製造する仕事をしていたが、正直に言えば、この物語においてそこは重要ではない。
なぜ本職がありながら副業を続けていたのか。
理由は単純で、楽しかったからだ。
学生時代から続けてきたバイトでもあり、辞める理由がなかった。
単調な工場作業と違い、ここでは接客も調理もあり、若い連中とも関われる。
毎日が少しだけ刺激的だった。
そんな副業先で行われた、夏の打ち上げ。
主催はH香という女で、副業先の社員。19歳。
女からは嫌われがちだが、男には不思議と好かれるタイプだった。
……まぁ、私も彼女と身体の関係を持っていた一人だ。
そして、そのH香と親友だったのがA子である。
H香の紹介で、同じ副業先の社員として、私はA子と出会った。
第一印象を正直に言えば、よく笑って面白い子ではあるが、恋愛対象ではなかった。
学生時代に一人はいるだろう。
普通に喋るし、仲も悪くないが、女性としては見ない存在。
A子は、当時の私にとってそんな位置づけだった。
H香、A子、私の三人で遊ぶことも多かったが、
H香の男遊びが激しくなるにつれ、自然と三人は二人になっていった。
2010年代に流行した、白い軽自動車のラパン。
それがA子の車だった。
二人で行動する時間が増え、
音楽を流しながら他愛もない話をした。
A子は嵐が好きで、私はノリだけで一緒に歌った。
下手でも笑ってくれる、その空気が心地よかった。
同じ時間を過ごすうちに、
距離は少しずつ、だが確実に縮まっていった。
ある夜、車の中だった。
エンジンは切ってあり、外灯の光だけが車内を照らしていた。
会話が途切れ、沈黙が自然に流れた、その瞬間。
気づいたら、私はA子に顔を近づけていた。
唇が触れた瞬間、
彼女は小さく息を吸い、
次の瞬間、抑えきれないような吐息を漏らした。
それは、
普段のA子からは想像もできないほど、艶のある音だった。
驚いた、というより――
その吐息を、もう一度聞きたいと思ってしまった。
唇を離し、再び重ねる。
するとまた、はぁ……と、熱を帯びた息が零れる。
私からキスを終えた、その直後だった。
今度はA子のほうから、私に顔を寄せてきた。
控えめだが、迷いのない動き。
唇が重なった途端、
耳元で、あの吐息がさらに近く響く。
はぁ……っ
自分から求めてきたくせに、
触れるたび、息が乱れる。
そのギャップではなく、
その反応そのものが、私を煽った。
私はわざと焦らし、
触れては離し、また唇を重ねた。
そのたびに、A子の吐息は甘く、逃げ場を失ったように溢れていく。
彼女は何も言わない。
ただ、キスを欲しがり、
吐息で、それを伝えてくる。
気がついたときには、
フロントガラスの向こうが白み始めていた。
A子と出会って、半年。
この夜を境に、
私たちはもう、戻れない場所に足を踏み入れていた。
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(2020年05月28日)
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