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体験談(約 67 分で読了)

【高評価】オトナのオンナにして・・・と小学生にお願いされています。さて、どこまで教えれば・・・悩みます。(2/6ページ目)

投稿:2022-04-03 08:20:54

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本文(2/6ページ目)

「それがマコトマジック・・・」

「うん。その翌年なんて初心者指導に上級生も加わるようになって・・・」

「上級生も一緒なって下級生に教えたんですね。」

「それが違うの。上級生も教わる立場。」

「えっ?なんで今更・・・」

「でもね。上級生と言っても譜面読めなかったり、いろんな悩み抱えてる子って多くってね。この際だから教えてもらおうって。そうしないと下克上で自分がコンクールメンバーから外れることがあるかもしれないって危機感があったのね。」

「そうしたら部活内の雰囲気悪く何ないですか?」

「そりゃピリピリしてたわよ・・・いい意味で。」

「そしてレベルがドンドンと上がって行ったわけですね。でも・・・そうするとマコちゃん自身の練習は?」

「それが・・・みんなが帰ったあと音楽室に篭って・・・」

「あの・・・防音室?」

「うん・・・。校長に遅くまで残っていい許可もらって自分が納得するまで・・・」

「マコちゃんって・・・ああ見えても結構頑固者で、自分の信念貫きますからね・・・。」

「でも・・・そうやってみんなの演奏レベルが上がってくると、今度は私のヘマにみんなを巻き込むようになっちゃって・・・」

「それはすごい事じゃないんですか?」

「うん・・・その指揮者の表現力がそのまま演奏に現れることになって・・・。ソレこそすごいプレッシャー・・・」

「そうですよね。僕は将軍様の馬をうまく走らせられなかったけど、マコちゃんだと一瞬にして白馬が砂浜を走る感じに・・・」

「それで・・・これって後で伝えようかと思ったんだけど・・・」

そんな会話の最後に舞衣さんがそう言ったきり話が途絶えてしまいました。

「舞衣さん・・・。それって何か吹奏楽部に関することなんですよね。」

「うん。わたし・・・その・・・指揮ってものを勉強させてもらうのに少しの間音大に行かせてもらえることになったの。」

「指揮ですか?それに音大?」

「うん・・・。そもそもわたしって指揮なんて教えてもらったことなんてなくって・・・。今のわたしは、高校の部活で顧問がしてた指揮の受け売りなの。つまりはモノマネ。」

「でも・・・音大まで行かなくっても・・・」

「校長が気にかけていてくれて・・・提携関係にある音大に丁度空きがあって・・・」

「でも・・・ソレってその間舞衣さんがいなくなっちゃうってことですか?」

「うん・・。当面、早坂さんみたいな外部講師っていう立ち位置なんだけど・・・でも、その時期を決めかねていたんだ・・・」

「ソレじゃ・・・今、マコちゃんが講師として来てくれてくれているうちに・・・ってことですか?」

「うん・・・。そう考えてる。でも、これって今のところ校長と教務主任とわたしだけの秘密・・・。」

この時聞いたのは、舞衣さんが前々から自分の指導力不足を校長に相談していたところに、以前吹奏楽部の部員だった真琴が最近になって部活の指導をしていることを小耳に挟んだ校長から打診を受けたというものでした。

「マコトマジックを講師に向かい入れるからその間に修行して来い・・・クラスと英語の授業は教務主任に任せるから・・・って。」

「じゃ・・・部活は?」

「ん?・・・・校長が見てくれるって・・・」

「えっ?校長直々・・・」

そもそもその校長自身、若い頃吹奏楽部の講師をしていてその悩みは理解していたとのことでした。そして、亡き舞衣さんのご両親の元同僚であったこともあり、舞衣さんのことを実の娘のように思っていたようです。

それを知ったのはずっと後になってからなのですが、実習中酒を飲んで実習生に絡むそんな校長を「酒さえ飲まなければいい人なんだけど・・・」と表現した舞衣さんの胸中がよく分かりました。

そんな部活が終了を告げ撮影隊がいろんな部員にカメラを向ける中、傍で椅子の撤収作業が始まった多目的ホールにふたばがズカズカ入って来るのか見えました。このふたばが現れるということは、いつものことながら厄介ごとが始まるということです。

ちなみにこのふたばという女性は私の下宿の娘で一緒に実習を受けている元カノで、そのふたばは自分のところの大学の授業で使っているジャージ姿です。恐らく実習中担当していたソフトボール部の部活を指導した帰りかと思いましたが、そんなふたばは身長186センチを誇りどこに行ってもその存在感が圧倒的でした。

その時私は真琴からこの後の予定を聞いている最中でしたが・・・この後会社に戻って幼稚園の送り(この会社は幼稚園の送迎も請け負っていて小さめのバスで送迎をしていました。しかもバスガイド付きで・・)があるようで・・・

しかも夜は夜で、晶(真琴のお姉さん)が入院している病院で先生から話を聞き、明日は早朝から別な添乗業務を控えているという超過密スケジュールで次に逢えるのが数日後ということになっていました。

そんなところにズカズカ現れたふたばが私に向かって告げました。

「アンタにお客さん・・・」

私は帰り支度を始めたそんな真琴に別れを告げ、ふたばに腕を引っ張られるようにして多目的ホールを出るとその腕を引っ張っていた手が昇降口を横切ろうとした時力なく外れその歩みを止め振り返りました。

そして大きなため息とともに私に告げます。

「アンタってとことんオンナに縁のあるオトコだね・・・。今、職員室で待ってるそのお客もまたオンナだよ・・・」

「ん・・・?誰だろう?」

その時私には全く心当たりはありません。母さんや姉さんであればふたばと面識がありますが・・・しかも、今日この時間に私がこの学校にいることなんて知っているのは大学の友人でも数人程度でした。

その後職員室で私を待っていたその意外な人物を見て驚きです。

「えっ?・・あっ?・・・チエ・・・ちゃん?」

なぜか佐藤先生の脇で丸椅子に座っているそのは小さな小学生。

まっ、ふたばが言うオンナには違いはありませんが・・・

「久しぶり・・・。今日はまどかを連れてくるように頼まれて・・・じゃっ・・・佐藤のおじいさん・・・また・・・」

その小学生は大人びた口調で私にそう伝えると私の右腕の裾を引っ張りました。そしてその小さな身体の胸には「6年3組遠藤知恵」と書いた名札がぶら下がっています。

その時でした。なぜか今までその小さな女の娘と話していた佐藤先生が動揺がおさまらない私に向かって言いました。

「今日はこれでいいから、一緒に行くといい・・・。」

「で・・でも・・・」

「ん?・・主任(教務主任)には私から言っておくから・・・。あっ、小林先生には豊浜先生(ふたばのこと)から風谷くんが遠藤事務所に行ってると伝えてくれ。最後に下宿に届けるから心配しないでくれって。」

この時佐藤先生は私を連れて来たふたばにそう伝言を頼みました。

「えっ?・・・遠藤・・事務所?ですか?」

「うん・・。言ってもらえると分かると思う。」

そんなやり取りの中、私は小学生に左手を引っ張られ職員用の昇降口から外に出てそのまま駐車場に向かいました。そして昇降口を出た瞬間からその小学生が先程とは一線を画すように私の腕に絡みつくように・・・まるで甘えるかのようにして私を引っ張ります。

その時私がその腕を引っ張られる方向に見えたのは、撮影クルーのクルマの奥に見える小学校の駐車場に似つかない白いクルマでした。

「さあ・・乗って・・」

その小学生にそう言われて見たそのクルマはどこかで見たことのある白いベンツです。しかも大型のヤツ・・・

「さあ・・こちらへ・・・」

そう言ってガラスが真っ黒のスモークになっている左の後部ドアを開けて私にクルマに乗るよう促すそのオトコは身長が高く、全身黒スーツのうえ白手袋をしているということでこのクルマの運転手でしょうか?

でも・・・その角刈りにサングラスという出立ちはどう見てもゴルゴ・・・つまりはスナイパー。

そこで思い出しました。この人は恐らく後藤田という人で、先日私が入院した病院で担当してくれた看護婦さんのお父さんです。しかも、入院中の就寝中に見た、白衣の後藤田さんの匂いや身体の重さ、またゾクゾクする快感を感じるような看護婦プレイの超リアルなエッチな夢の最後にその後藤田さんが言い残した言葉・・・

「お父さんに知られたら殺されちゃうぞ・・・」

と・・いうことは、私はこのまま山に連れて行かれて埋められるか、簀巻きにされて海に沈められるかのどっちかでしょうか?

「ねえ〜まどか〜。なに固まってんの?またお風呂一緒に入ろうよ・・・」

でも、そんなことを思いながら市内に向け国道を走るベンツの広い後部座席の隅っこに座って固まっている私にもたれかかるようにこんなことを言うその少女と私は面識がありました。

そして私がコレまで経験したこともないほど静かで快適なクルマのレザーシートに座っている私の右膝を跨ぐように座ってその少女は私を見つめています。

それは以前、ふたばにせがまれて連れて行った公衆浴場でのことです。上半身が遠山桜のお年寄りと男湯に来ていたその少女と浴槽で世間話をしたのが始まりでした。

その時、私が使っていたジャグジー風呂のお湯の吹き出し口にその小学生がアソコを当てて気持ちいい顔をしていた時に「そんなことは一人でするもんだ。こんなところでしちゃいけない。」と注意したのが始まりです。

そしてせがまれるまま女性器の構造なんかレクチャーしてしまったような気がします。

その時この娘は自分は小学4年生と名乗っていて、その時はそのペッタンコの胸を見てそう信じてしまったのですが・・・・。加えて「その一人でやるやり方を教えて・・・」と聞かれ困ってしまった記憶があります。

確か自分でする時、指は入れちゃイケナイと伝えたような・・・その後小学6年生だったと聞かされて驚いたような・・・。

ここで一つ確実に言えることは、私と私にもたれかかっているこの小学生が既にハダカの付き合いをしているということでした。

「後藤田・・・。わたし、このまどかと一緒にお風呂入りたいからあのモーテルに行ってちょうだい。」

この時その小学生が私に抱きつきながらベンツを運転しているゴルゴにそう命令しました。

「ちょっと・・・。チエちゃん・・・それは・・・。」

「お母さんに黙ってればいいだけでしょ?」

「でも・・・それはできません。会長に言われた通りこのまま事務所にお連れします。」

この時私の頭の中は混乱していました。なんでこんな少女が大のオトナに命令口調で話ができるのか?どうしてその会長という人が私を事務所に召喚したのか・・・?。でも、ここで一つだけ私にとっての安心材料がありました。

このまま事務所に連れて行かれると言うことは、すぐには埋められたり沈められたりしないというただその一点のみ・・・。

私がそれについてちょっとだけ胸を撫で下ろした時、その少女が私の前で運転しているその角刈り頭に問いかけます。

「後藤田!そんなの冗談に決まってるでしょ?そんなこと間に受けちゃって全く・・・。だからお母さんのことモノにできないんだよ・・・。いつになったら千鶴姉さんが本当のお姉さんになるの?ねえ・・・聞かせてよ・・・後藤田〜。」

この小学生は大の大人に向かってそんなことを言っています。「お母さんをモノに・・・」なんて言ってることは母子家庭なんでしょうか?その千鶴姉さんと呼ばれている彼女の同僚から以前聞いていたのは、その後藤田さんのお母さんは既に亡くなっているということでした。

・・・ということはお互いに一緒になれる条件は揃っていることにななります・・・。でも、私なんかが首を突っ込む話ではありませんが・・・・ますます私の頭の中が混乱を極めています。

そして頭が混乱するままの私を乗せたそのベンツが市街地に入り、そこに建っている高層マンションのエントランスに停まりました。

「じゃ・・こっち・・」

私のすぐ前で運転していたオトコがそのドアを開けるより先にその小学生がドアを開け私を外に押し出しました。

そして腕を引っ張られながらオートロック式の入り口に入ろうとした時、遅れて開く自動ドアの前で急に止まったその少女が急に振り返った瞬間私の腕がその少女の胸に強くあたってしまいました。

「いててて・・・・」

その少女は一瞬胸を抑えたかと思うと、「ん?なんでもない。」と言いながら再び私の腕に絡まるようにして私とエレベーターに乗りました。

「ねえ・・・わたしって不治の病なの。前からちょっと痛いな・・・って思っていたんだけど、最近胸にシコリみたいなのが出来て・・・触ると痛いの。それ・・・後で診て欲しいんだけど・・・。」

それって恐らく第二次性徴期特有の・・・アレです。

「それって多分病気じゃないと思うよ・・・」

「なんで分かるのよ・・・」

「君ぐらいの年頃の女の子がそうなるって聞いたことがあるけど・・・。友達からそんな話聞いてない?」

「わたし・・・友達いないから・・・」

そうです。この子の取り巻きがあんなゴルゴだったり、眉のないスキンヘッドだったりしています。誰も恐ろしがって近付こうとしないのも頷けます。そんなこともあり、銭湯で私がこの子に対して子供扱いしないできちんと対応したことでその会長と呼ばれる東山桜の方から感謝されていました。

さらにエレベータに乗ることしばらくして目的としているその入り口まで来ました。そのドアの表札には「遠藤幸子司法書士事務所」となっていて、それを佐藤先生は短くして遠藤事務所と表していたのでしょうか。

ただ、気になることにその隣に「後藤田興信所」の表札も・・・。

興信所という名前については、以前母さんから義父さんと結婚を考えた時に素行調査を依頼したのがその興信所だと聞いていました。私はそんな興信所なんてモノは縁がないものと思っていましたが・・・。

そしてそのドアが開かれ、背中を押された瞬間思いもしない人と再会を果たすこととなります。

「あ・・いらっしゃい。久しぶり・・・というか、数日ぶりかな?」

そう挨拶しながら私を出迎えたのは、先週末真琴の姉の晶(あきら)を見舞いに行った際に私が倒れてしまって、その時入院する羽目になった時の担当看護婦の後藤田千鶴さんでした。

その姿は小柄ながら父親似の鋭い眼光の物凄く綺麗な女性です。しかも、その雰囲気からどこかオトコを近づけないような雰囲気が漂っていました。

そのドアの中は見かけより広いフロアとなっていて、手前にある来客用のソファーの奥のパーテーションを挟んだその奥の右手が遠藤事務所、左手がその興信所の事務スペースになっていると言った雰囲気でした。

さらにその奥では事務員と思われる若い女性が二つの電話を使い分け、右の電話には「遠藤事務所・・・」また、左の電話には「後藤田興信所・・・」と電話に出て受け答えしています。

私はそんな事務スペースに並んでいる事務机の角に座らせられて後藤田さんが出してくれたコーヒーを飲んでいました。

その時です。私の後ろの扉から例の遠山桜が現れ、椅子に座ったままの私に謝罪を始めます。

「すまないね・・・。きちんとした事務員に向かわせればよかったのだが・・・。今忙しくって事務所内がこんな感じ(つまり、みんなで払っていてガラガラ・・)だから、気を利かせたこの娘がどうしても迎えに行きたいと言い出して・・・」

その人はそう話しながら私の前の事務椅子に座りました。

その姿は例の如くなんて言って良いのか分からない和服姿です。ただ言えることはその姿を見た瞬間「この人はカタギじゃない・・・」と思えることのみ。

「あっ・・・この前は高価なサンダルをいただきましてありがとうございました。彼女、すごく喜んでいました。」

私はその時真っ先にそうお礼を伝えていました。もしこの人に会ったのならそのお礼を真っ先に伝えようと思ったところでした。

それは、銭湯で履き物を紛失したふたばを背負ってクルマまで戻ったところで、そこで出会したこの遠山桜から頂いた水色のエル○スのサンダル。それは、私なんかが買えるような代物ではありません。

「うん・・・。喜んでもらえれば・・・。まず最初に謝らなければならないことがあって・・・。」

「なんでしょうか?」

「悪いが君のことは調べさせてもらったよ。下宿や大学・・・そして教育実習してる高校・・・あと、交友関係も。」

「えっ?交友関係・・・・も、ですか?」

「うん・・・。短期間だったが、あの後藤田の部下たちがきっちりと。」

「え・・・え・・・?」

この時私は言葉を失いました。何をどこまで調べられたのか?前に母さんから義父さんのことを興信所に頼んで調べてもらった話を聞いたときに「そこまで分かるのか?」と思うぐらい詳細に調べあげていたような気がします。

先日、下宿でふたばが不審者を見つけたと言っていましたが・・・まさかソレがコレだったとは・・・。

でも、普段後ろめたいことをした覚えはありませんのでいくら調べられても痛くも痒くもありませんが・・・その・・・女性関係だけは知られたくないというのが本当のところです。

その時、そんなことを考えていたことを察したのかその遠山桜が言葉を付け加えました。

「まっ・・・心配はしなくていい。人には知られたくないとことの一つや二つはあるもんだ。今回君を調べるように依頼したのはワシだからそんな情報は漏れる心配は無用だ・・・。」

この時この会長は「人には知られたくないもの・・・」と言っています。それはそのことは全部知られている事を指します。

ふたばとのことも、舞衣さんとのことも・・・。もう、この人に逆らうことはできません。

「どうして僕なんかを調べたんですか?」

「それでなんだが、今日来てもらったのには理由があって・・・」

その時です。先程ベンツを運転していた黒スーツ姿のゴルゴが現れ、私を見下ろすようにして私の前に立っていました。

「詳しくはこのオトコから・・・」ということで、私がここに召喚された理由が説明されました。

それは、言ってみれば「浮気調査」・・・。でも、そんな素行調査なんてプロであるこの事務所のメンバーで事足りると思うのですが・・・。

しかも、誰がどのような理由で依頼したのかも誰の浮気かも明かされす、ただ一点私が頼まれたのは今教育実習を受けていた高校の・・・ある女子生徒の素行に関するモノでした。

「えっ・・・それって・・・エンコウ・・・?」

それに対しては依頼者の守秘義務ということで明かされませんでしたが・・・・私には心当たりがありました。

それは舞衣さんが担任をしている1年6組の委員長である由香ちゃん・・・。私は2度に渡りその由香ちゃんが父親以外のおっさんと行動を共にしているのを目撃していました。

1度目はふたばと行ったモーテルで・・・2度目はそのおっさんのクラウンがタイヤがパンクしたということで、舞衣さんの教え子である「兵藤タイヤ」の息子に頼まれて舞衣さんと一緒に行ったショッピングモール屋上での出張修理・・・。

そのうえ、ひょんなことからそのおっさんが真琴の姉の晶が務める自動車ディーラーの専務であることも知っています。

「あの・・・もしかして・・・その調べている調査対象者って・・・・自動車ディーラーの専務の・・・。」

「ん?どういうことだい?詳しく教えてくれないか?」

その時私はそのラブホのこと・・・パンクのことを簡潔に伝えたところ、後藤田という人が鍵の掛かった金庫から何やらファイルを出してきてページをめくっています。そのファイルの背表紙には「依頼番号3ー1002号」とだけ書かれていました。

「はい・・・。モーテルの件は遠藤事務所の管理物件のビデオで確認していますが・・・商業施設で一緒だったということは記録がありません。」

と、いうことは私がいつも出入りしているモーテルの出入り口のあるカメラで録画されていたものは確認済みということになります。興信所というところはそこまで調べるんでしょうか?でも、そのモーテルを管理していると言う遠藤事務所が同じ事務所内にあります。当然と言えば当然ですが・・・。

その時私は、その調査対象とされた由香ちゃんにエンコウをやめて貰いたい旨を伝えました。それは担任である舞衣さんも同じ思いであるとも・・・。

「それじゃ・・・その担任の先生にも協力してもらいなさい。守秘義務さえ守ってもらえれば問題ない。頭のいい君ならイヤとは言えないはずだし、その担任の先生も君の言うことなら断らないと思うし・・・」

その会長はやはり全部知っているようでした。この時改めてこの興信所というか・・・この会長と呼ばれるこの人自体が凄く恐ろしい存在に・・・。

何せ誰にも知られていないようなことまで調べあげているんですから・・・。

すると今度は今まで事務机の隅っこで宿題をしていた小学生の知恵ちゃんが何かの問題集をバタっと置いて叫びました。

「う〜ん・・・分かんな〜い!」

前にこの子と話をした時、育っている環境が特殊な環境だから将来どんなところに出ても生きて行けるように勉強だけはしっかりとするように教育されているということを聞いていました。それで誰に言われることもなく自主的に宿題をしていたようです。

そしてその分かんないと言ったボヤきと被るように今まで話していた電話を置いた事務員が「これから桜沢さんが緊急で相談に来られたいとのことですが・・・相手方と進展があったようです。」と、そこにいた会長という人に尋ねました。

「千鶴さん・・・今、幸子さんは?」

「えっと・・・。市内に交通事故の示談交渉に行っていて・・・・間も無く戻る頃です。」

「その時会長に尋ねられた後藤田さんが、遠藤事務所側の机に座ってワープロで何か文章作成しながらそう答えました。

「それじゃ桜沢さんお呼びして・・。」

「はい・・分かりました」

そんなやり取りのあと私を見た会長が口を開きました。

「風谷君。ちょっとこの子の宿題見てくれないか?」

「それは構いませんが・・・。」

「少し時間が掛かるかもしれないが、君のことは後で下宿まで送って行くから・・・ちょっとこの子と一緒に外してくれないか?」

そう言われた私はその知恵ちゃんに腕を引っ張られ、その建物の上層階にあるという自宅に行くために先ほど乗ってきたエレベーターで更に上に向かっていました。

ちなみに先ほど会長が言っていた時間の掛かる相談事というのは離婚に関するもので、後藤田興信所で相手方の素行を調査したうえで、遠藤事務所がそれを引き継いで調停に持ち込むという流れになっていたようです。

こう考えると、興信所と司法書士事務所のタッグって最強な感じがしてきましたが・・・先ほど私が話していた会長という人はそんな世界には関係なさそうな建設会社の会長です。う〜ん・・・・訳がわかりません。

そんなこんなで私はその知恵ちゃんの自宅に来て、さらに知恵ちゃんの部屋で出されたコーラを飲んでいました。

「ね〜・・・ここなんだけど・・・」

自分の学習机に勉強道具を広げ、回転椅子をクルッと反転させながら今まで取り組んでいた問題集を見せる知恵ちゃんの手にあったのは算数のモノでした。私はそんな小学生の問題なんて・・・と考えてそれを見せてもらった瞬間、自分の学力の低さに愕然とします。

いつもだったら関数電卓を弾いてサッとやってしまうそんな問題が電卓無しじゃ全く解けません。

「ん?・・・今時の小学生ってこんな難しい問題やるのか?」

それはどう考えても小学生が解くレベルの問題ではありません。

私がそんなことを思いながら首を傾げてそれを見ていた時私の顔を見上げた知恵ちゃんが言いました。

「ね〜・・・まどかって、今高校で先生やってんでしょ?こんな問題・・・なんてことないでしょ?」

「う〜ん・・・」

この時私は自分が小学生の時、分からない問題をどうやって解いたのかを思い浮かべていました。そして今と同じように自分の姉さんに聞いたときに返された答えを思い出しました。

「答えは教科書にある。必ずどこかで勉強しているはず・・・」ということを。

そこで解き方を思い出せず動揺している私は、そんな動揺を隠しながら知恵ちゃんに提案しました。

「じゃ、教科書をもう一回おさらいしてみようか?」

コレって凄くズルイやり方です。

そして教科書とその時知恵ちゃんが授業中黒板を写しとったノートを突き合わせし、それを説明しながら私自身も一緒になって解き方を思い出していきましたが・・・その教科書とノートは学校のものではなく学習塾のものでした。

それを知ることになったのはずっと後のことになります。

「うん・・・出来た!やっぱりまどかって先生なんだね。教え方も上手・・・」

その時問題を解き終えた知恵ちゃんが私の目を見て目をウルウルさせています。

う〜ん・・・そんなに褒められても・・・

その後、国語や社会の宿題なんかも同じようなやり方で問題をその知恵ちゃんがドンドン解いていきます。

この時思いました。この子は頭が良い・・・と。ちょっとヒントを出すときちんと分かってくれる・・・と。

「ピンポ〜ン」

その時です。不意に玄関のチャイムが鳴り、知恵ちゃんがリビングにあるインターホーンでその相手と話をしているのが壁を隔てた子供部屋まで聞こえてきます。そして間も無くその訪れた人が私のいる子供部屋まで入ってきました。

「チッ・・・つまんな〜い。知恵ちゃんも風谷さんも着衣の乱れがないし・・・。」

そう言いながら部屋の入り口に立つ千鶴さんが膨れっ面をしています。

「後藤田さん・・・何か期待してます?」

「まっ、流石に小学生には・・・手を出さないようね。」

「ちょっと・・・それって人聞きが悪い・・・」

「ん?・・・何か言った・・ん?」

「いえ・・・何も・・・」

そんな会話の後ろからコーラを注いだコップを持った知恵ちゃんが現れました。

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話の感想(9件)

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  • 11: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    最新話が出てから2年、、、

    続編を楽しみにしてるのですが、もう出ないのでしょうか?

    1

    2024-10-14 13:17:07

  • 10: 名無しさん#EHgkWJU [通報] [コメント禁止] [削除]
    いつも楽しく読ませてもらってます
    ただ・・・
    はやく次回作が読みたいです

    待ってますので

    0

    2022-05-16 10:32:40

  • 9: 名無しさん 作者 [通報] [削除]
    >>7
    返信ありがとうございます。
    そうですね・・・当時はそんな本がどこの書店にも何種類か置いてあって、その部数もそれなりに準備されていたように記憶しています。
    そんな雑誌のモデルたちもアイドル化し各々写真集を出していて、それもまた芸術的にその「ロリ」というものが表現さてれていましたね・・・。

    この物語の舞台となっているそんな時代のそんな青春を過ごしたそのまどかという学生を通じて、そんな時代の空気を少しでも味わっていただけたら幸いです。

    今後ともよろしくお願いいたします。
    まことまどか

    0

    2022-04-07 22:53:55

  • 8: まことまどかさん 作者 [通報] [削除]

    名無しさん
    予想外の展開に引き込まれちゃいましたいろいろ散らばってた話がまとまってきて・・・取りこぼし無くしっかりと読ませてくださいね楽しみにしてます


    コメントありがとうございます。
    1話あたりの話が長く、更には30話以上続いている長編となってしまっていますので、あまり過去に遡る展開にはしたくはないのですが・・・
    しかしながらそんな過去と話の舞台が微妙にリンクしてしまったり・・・。
    書いている作者側も、驚くというか楽しみながら体験談という形で物語を描いております。
    今後ともよろしくお願いいたします。
    まことまどか

    0

    2022-04-07 22:43:17

  • 6: 名無しさん#EHgkWJU [通報] [コメント禁止] [削除]
    予想外の展開に引き込まれちゃいました
    いろいろ散らばってた話がまとまってきて・・・
    取りこぼし無くしっかりと読ませてくださいね
    楽しみにしてます

    0

    2022-04-07 08:51:55

  • 5: まことまどかさん 作者 [通報] [削除]

    まことまどかさん
    コメントありがとうございます。そうですよね。捕まっちゃいますよね・・・・30年も前の記憶を辿り、ソレに脚色や妄想、更には誇大表現を加えた戯言ということでご勘弁ください。まことまどか


    追伸です。この物語となっている平成初期には「児童ポルノ」という概念すらなく、書店で普通に売っているエロ本の類は「ヘアーはダメでもワレメはOK」という時代でした。
    しかも、そんな専門誌も多数あり、そんなモノですら普通に入手できた時代です。
    50過ぎのおっさんがそんな時代を思い出しての戯言ですので暖かく見守ってください。

    0

    2022-04-06 22:09:23

  • 4: まことまどかさん 作者 [通報] [削除]
    >>3
    コメントありがとうございます。
    そうですよね。捕まっちゃいますよね・・・・
    30年も前の記憶を辿り、ソレに脚色や妄想、更には誇大表現を加えた戯言ということでご勘弁ください。
    まことまどか

    0

    2022-04-06 21:32:31

  • 2: まことまどかさん 作者 [通報] [削除]
    長編作品を根気強く読んでいただきましてありがとうございます。また、早速のコメントありがとうございます。創作活動の励みになります。
    作中の小林先生は高校生時代に吹奏楽部で大好きなトランペットを吹いていましたが、部活内のトラブルで3年間の部活が全うできませんでした。そんな小林先生が今度は顧問という立場で目指すその頂点・・・
    そこに関わる真琴と私・・・そして思わぬ事件発生・・・今後どうなってしまうのか描いていきたいと思います。
    今後ともよろしくお願いいたします。

    まことまどか

    0

    2022-04-03 21:57:17

  • 1: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    今回は、小林先生からの指揮の評価がツボにはまりました。
    結果を出すヒントが何なのかが楽しみでなりません。

    先の話に期待しています。

    0

    2022-04-03 14:35:47

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