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体験談(約 75 分で読了)

【評価が高め】でもさ、考えてみて?結婚したらそんなプレイすることになるんだよ・・・ソレってどんなプレイですか?(5/6ページ目)

投稿:2021-12-25 09:35:09

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本文(5/6ページ目)

「もちろん・・・。その、鈍感っていうのは余計だけど。」

「アンタ・・あの彼女と長い間離れ離れだったでしょ?その間、アンタと再会することを心待ちにしていたその娘の気持ちって考えたことある?」

「そりゃ・・・・」

「その様子じゃあんまり考えてなかったってことでしょ?大方、自分が逢いたい気持ちを抑えるのが大変で彼女のことまで気が回らなかったってところでしょ?」

「そりゃそうじゃん。僕もオトコなんだし・・・」

「そうだよね・・・。わたしもアンタを誘っちゃった以上非難できる立場じゃないけど、あの娘がアンタに逢いたい気持ちで頑張っていて、やっと再会できたって時・・・アンタはそんな時期にその娘の会社の別のバスガイドに手を出した。しかも、それに引き続き今回はわたし・・・」

「手を出したって・・・そりゃ結果的にはそうだけど・・・」

「それに、アンタはあの娘と付き合い始めた頃・・・そんなラブラブな頃にもかかわらず、その娘じゃなくって付き合ってもいないわたしを妊娠させている・・・」

そう指摘された私は何も反論できませんでした。心待ちにしていたマコトとの再会・・・しかし、その再会直後にマコトの先輩バスガイドである夏帆に手を出してしまっていました。

私は、当時高校2年性だったマコトの初めてをもらった直後に今、目の前にいるふたばを妊娠させてしまったという経緯がありました。さらにはマコトが北海道に渡ってしまった後、やっと再会できたと言った時に今度は夏帆とそういう関係を持ったりしています。

その時、自分の中から改めてマコトに対して申し訳ない気持ちが込み上げて来ていました。

私がそんな気持ちの中、その時ふたばを見るとそのふたばが目を逸らして話し始めます。

「実は、あの成人式の時・・・こっちに帰ってくる前に友達から彼氏を紹介するって連絡もらった時だったんだけど・・・その時どういう訳か真っ先にアンタの顔が浮かんだの。そしてどうすればアンタとやり直せるかも考えたんだよね・・・」

「それって仕組まれてたってこと?」

「うん。隠しても仕方ないから白状するけど・・・実はそうなの。」

「それで僕に彼氏役をやらせた・・・・と?」

「うん・・・。でも知って欲しいの・・・アンタと離れている間、今日何してるのかな?とか、何食べてるのかな?とか、学校サボってどっかいってんじゃないのかな・・・なんて考えることが多くなって・・・ね。」

「ごめん・・・僕はふたばのことそう思ったことはなかった。その頃マコちゃんと知り合ったばかりで・・・」

「でも、その後・・・わたし妊娠しちゃったでしょ?それが判明した時すごく動揺したけどちょっと嬉しかった・・・。アンタって存在が夢でも幻てもなかったって証がこのお腹の中にあるって思うと・・・不安な気持ちが紛れる感じがして・・・。」

「でも・・・結果的に僕はふたばに負担掛けちゃってる・・・気持ち的にも・・・身体的にも・・・」

「アンタ・・・気に病むことないよ・・・。結果的にそうなっちゃったってことでも、乙女が恋するってこういうことなんだなってことが分かっただけでもそれで充分。だって、わたしってあなたと出逢ってなかったら恐らくそんな乙女心なんて知らないまま年老いて行くだけだったと思うんだよね・・・」

「そんなことはないだろ・・・ふたばだってそんな不細工じゃないし、待ってりゃオトコが寄って来たって・・・」

「ううん・・そんな事ない。わたしの方からオトコってだけでシャットアウトしてたと思うし、そもそもそんなオーラ出しまくってたからオトコが寄ってくすはずない・・・そもそもこんな大女が好きになるモノ好きなんていないって・・・」

「そんな・・・自分をそんな過小評価しなくっても・・・」

「でも・・・その時わたしも乙女の端っくれなんだって思ったの。」

「オトメのハシックレ?」

「妊娠が発覚してから・・・アンタのことがすごく気になっちゃってさ・・・、アンタのこともっともっと知りたくなって、ずっとずっと逢いたくなっちゃって・・・。これが乙女心なんだって分かって自分でもビックリ。」

「ふたばだって女の子なんだから遅かれ早かれ・・・」

この時私はハッとしました。彼女が彼氏に自ら染まって行くのはこの事だったのか・・・。それは私の中で晴天の霹靂のような感覚です。

そんな私に構わずふたばは話を続けます。

「わたしって遅かったのね。でも、そんな気持ちにさせてくれたのはアンタの存在があったからだったのね。・・・あっ、あくまで過去形ね。」

「なんか前にもそんなこと言われたけど・・・僕って決してそんなオトコじゃないからね。」

「うん。それも分かってる。でも、よくいるでしょ?ダメ男を好きになっちゃう女子って。」

「それじゃ・・・僕って一般的なダメ男ってこと?」

「ちょっと違うかな?わたしが気になっちゃうのはフラフラしている迷い犬ってところかな?そう言うの見つけると、放って置けなくなっちゃって家に連れ帰っちゃうタイプ・・・」

「やっぱり僕って迷い犬だったか・・・ところで、ふたばのそのフィアンセってどんな感じ?」

「うん・・・でっかいピレネー犬って感じ。まっ、遠くから見たらでっかい熊みたいなヤツなんだけど・・・ソレもまたフラフラしてる奴で・・・・。」

「そんなにデッカイ犬?っていうと僕は・・・・」

「うん。ソレに比べたら柴犬ってところね。しかも小さい個体の・・・」

その時でした。控室の引き戸がカラカラ・・と開いて舞衣さんが顔を覗かせました。

「やっぱりそうだったのね・・・迷い犬のまーくん。」

舞衣さんは麻美子姉さんの結婚により義理の姉さんになってしまう人です。その舞衣さんがそう言いながら控室に入って来て話を続けます。

「あっ、ごめんなさいね。さっき職員室で伝え忘れたことがあって来てみたんだけど・・・入ろうと思ったら風谷先生と豊浜先生が何やら議論しててちょっと話聞いてたらどうやら色恋バナシみたいでさ・・・盗み聞きしちゃってごめんね。」

「そうです。コレって僕とふたばの超プライベートな話です!」

すると舞衣さんは私の抗議もお構いなしに私とふたばの前にしゃがみ込んで2人の顔を交互に見ています。そのしゃがみ込んだ舞衣さんの黒いタイトスカートが太ももに食い込んでいるのが見えています。

「う〜ん・・・。改めて見ると2人ってお似合いよね。前から思っていたんだけど・・・・前にアニメでやってた・・・う〜ん・・・」

「小林先生。それってカボチャワインのことですか?」

「うん・・うん・・それそれ・・・」

舞衣さんはそう言いながら私を指差して納得しています。

「ところでさ・・・豊浜先生とまーくんって身長差何センチ?」

「う〜ん・・・僕が165でふたばが185だから20センチってとこかな?」

「それじゃ、工藤さんと豊浜先生って?」

「う〜ん・・ふたばが185で・・・マコちゃんが確か148だったから・・・身長差37センチ?」

「まーくんてさ・・・大きい娘が好きなの?小さい娘が好きなの?」

舞衣さんが目の前に立ち上がり、興味本位でそう質問して来ました。するとそこへふたばが話に割り込んで・・・

「あ・・あの・・・38センチ・・・」

恥ずかしそうにそう囁きました。

「えっ・・・ふたばって今186センチ?」

「う・・・うん。春に大学で計ったら・・・精一杯背筋引っ込めて計ったんだけど・・・」

「それじゃ・・・きちんと計るともっとあるってこと?」

「うん・・・でも私決めたの。もう金輪際身長計らないって・・・だって、身長計る時係員の人が届かないくらいで・・・」

「ふた・・いや、豊浜先生ってフィアンセいたよね。その方って・・・」

「一応わたしより大きいけど・・・いつか追い抜きそうで・・・」

「いや・・・いくらなんでも・・・」

「今でも2人並んで歩くと視線が痛いって言うか・・・このままじゃ私生活に支障をきたすレベルになっちゃう・・・」

この時初めて自分の身長に悩んでいたふたばの姿を見たような気がしました。その当時はふたばを見慣れていたせいかその身長に違和感はありませんでしたが、何年経ってもやはり女性で身長186センチと言うのは大きいです。

建物の鴨居に頭をぶつけるのは当たり前。ましてやいつも隣に乗せていたハチロクの天井に頭が支えるのも当たり前で、後で考えるとそのハチロクに乗っている時は拷問のような感じだったと思います。

そんなことから、当時としては平均的な身長であった165センチの自分の身長が有難いと思った次第ですが・・・贅沢言えばもう少し欲しかったところです。

そんなことを考えつつ、急に舞衣さんがここに現れたのか疑問が湧いて来ました。

「あれ?そう言えば・・・舞衣さ・・・いや、小林先生・・・何か用事があったんじゃ・・・」

「あっ、ごめんね。今日の昼休みに非常勤講師の辞令交付があるって話聞いたよね。ソレって吹奏楽部の講師として招いた先生なの・・・」

「えっ、ソレじゃマコちゃんってお払い箱?」

その時マコトは吹奏楽部の伝説的な先輩として部活の指導を始めたばかりでした。そこに新たな講師が現れたと私は解釈しています。

「違うの。その工藤さんが講師になってくれることになったの。しかも、会社のバックアップ付きで・・・」

「えっ、ソレじゃ・・・・マコちゃんが先生ってこと?」

「うん。もっとも繁忙期は無理でしょうけど・・・・でも、コンクール前はなんとかするってことで・・・」

「でも・・・コンクールって確か夏から秋にかけてだったような・・・・その夏って季節は確か繁忙期・・・」

「だから会社のバックアップが必要だってこと。」

「でも、マコちゃんの会社・・・よく承諾しましたね。」

「うん・・・ここからちょっと込み入った話になるんだけど、前に工藤さんが乗務したツアーで遭遇した事故で人助けしたって言ってたよね」

「うん。結構大きな事故で、ニュースでも取り上げられたヤツ・・・」

「話は違うんだけど・・・そもそも今年、うちの吹奏楽部に東京のテレビ局で密着取材入ることになってて・・・これ、部長にも言ってないんだけど・・・」

「ソレじゃ・・・マコちゃん・・・?いや、早坂先生や小林先生が部活を指導してる姿が放映されちゃうんですか?」

「うん・・・。まずは今年のコンクールと定期演奏会。そして来年のコンクールまで長期の取材になるんだって」

「ソレじゃ・・・今年は無理でも、来年は全国ですね。」

「いや・・・あわよくば今年いきなりっていうのも狙ってるんだけど・・・」

「取材受けるなんてすごく励みになりますよね。部員たちの士気もだいぶ上がるかと・・・・?ん?来年?」

この時私は重要なことを思い出しました。私の頭の中で構想を練っていたマコトと一緒になる青写真・・・。

ソレは大学卒業と共にマコトを地元に連れ帰って結婚するという壮大な計画。その計画がこの瞬間脆くも崩れ去りました。

でも、そんなことが経験できるなんて誉なことです。一緒になるのはちょっと先になってしまいますが少しの期間待てばマコトは私の元に来てくれるはずです・・・きっと。

その時舞衣さんはそんな私の動揺を知ってか知らずか話を続けます。

「そうなんだよね・・・その取材って1年続いて、最後は普門館っていうのがプロデューサ側の筋書きみたいなんだけど・・・結局ドキュメンタリーだから・・・どうなるかは出たとこ勝負。」

「そんな中にマコちゃんがいる訳ですよね。僕も応援します。」

「でもそもそも工藤さん・・・いや、早坂さんがそんなことになったかというと、あの事故での人助けがきっかけ・・・コレから県警の表彰受けるっていうしその話題性には申し分ないってこと。」

「そうですよね・・・事故で人助けしたバスガイドが吹奏楽部の講師やってるっていう話題性につきますよね?コレって学校にとってもバス会社とってももいい宣伝・・・。」

「うん。うちの学校授業料高めでしょ?それで特進以外の生徒数を確保するの苦労してたみたいで・・・。だから学校の理事長も乗り気で・・・しかも、修学旅行だったり、吹奏楽部の移動とか・・学校法人グループでバス使うやつを全部その早坂さんのバス会社に頼むって言い出して・・・」

「それに今年は野球部の甲子園出場も囁かれていますよね。そうすればその応援団のバスだって10台単位・・・・しかも勝ち続ければ台数だって貸切の日数だって・・・ソレは会社も断れない訳ですね・・・」

「まっ、お互い営利企業だから・・・お互いの利害が一致すれば・・・ね」

ソコまで私と舞衣さんの話を聞いていたふたばが何かを思い出したかのように話に割り込みました。

「ちょっと待って・・・。それじゃアンタの彼女、仕事も兼ねて兵庫まで行っちゃうってこと?」

「うん・・・そうなれば、そうなると思う・・・。」

「それじゃあさ・・・アンタ、もうコレからその彼女とイチャイチャしてる時間なんてないかもよ?」

「えっ・・・・・?」

そもそも私は、マコトが北海道から戻って来てからほとんどイチャイチャした時間が取れていませんでした。しかも、婚約を目前にしながら1年半近くエッチもしていません。

もしこれで婚約って事がなかったら、このまま疎遠になって自然消滅・・・・・。この時私の鼓動が早くなって来て何か胸騒ぎのようなものを感じています。

「アレ?風谷先生・・・・すごい汗・・・」

そう言いながら舞衣さんが私の額をハンカチで拭いてくれました。

その瞬間、その胸元に漂うオトコを発情させるに十分な甘い香りを嗅ぎながら、ふたばの問いかけに答えました。

「イチャイチャするだけが彼氏彼女の関係じゃないと思う。今はお互いやるべきことをやるべきで・・・・えっ?」

私はその時そこまで話した自分に対してものすごく違和感を感じていました。それは以前、私からのプロポーズに対してそれを断ったふたばの言葉そのものだったからです。

そこでふたばが深くため息を吐きながら立ち上がりました。

「ここでそれ言う?それってわたしがアンタをフった時のセリフだよ・・・。入院してた私に対してアンタは結婚を迫った。でも、わたしはそれを断った。」

「うん・・・。そうだった・・・。」

全くそのとおりです。もう、それを聞いた私はうなだれるしかありません。

「でもさ・・・」

しかしふたばはそんな私に対して話を続けます。

「でも・・・あの時と今回は状況が全く違うの。あの時は地元から離れられないわたしと、地元に帰らなきゃならない運命の二人だったでしょ?あの時はこの先いつまで経っても一緒になれないことは分かっていたから・・・。」

そこまで話したふたばの息が切れていました。そこで私が声をかけようとした時、ふたばは一度深呼吸して話を続けます。

「でも・・・でも、アンタたちは今日結納していずれどこかで結婚するんでしょ?向いてる方向が一緒ならいつか一緒になれるって・・・・。あの時のわたしとアンタじゃないんだから・・・」

そこまで話したふたばは、急に振り返って控室の引き戸を勢いよく開け廊下に飛び出して行ってしまいました。バタバタと遠ざかるその足音を聴きながら、ふたばが駆け出す時ちらっと見えたその瞳に浮かんだ涙を思い出していました。

「ふたば・・・」

その時私は、ふたばに掛ける言葉も見つからず追いかけることも出来ずにいました。

そして廊下を覗いていた私が振り返った時、今の今までふたばが座っていたパイプ椅子に座った舞衣さんがポツリと囁きます。

「うん。これぞ青春・・・」

それを聞いた私はその舞さんに助け船を出してもらいたい感覚となっていました。

「舞衣さん・・・・僕ってやっぱりふたばを傷つけてしまっているんでしょうか?」

「あれ?まーくん。女の娘って、どうやって悩みを解決するんだっけ?」

「えっ?・・・あっ、そう言えば・・・誰かに聞いてもらって・・・・」

「じゃ、その打ち明ける相手に何を求めるんだっけ?」

「・・・・その悩みの共感・・・」

「はい正解。それでその豊浜先生の悩み・・・・共感できたの?」

「共感も何も・・・」

「あっ・・・ごめんね。それって愚問だったね。でもいいな・・・これぞ青春って感じで・・・」

「舞衣さん・・・ちょっとからかわないでください。今、すごくへこんでるんですから・・・」

「あっ、ごめんね。わたしってそういう青春っていヤツ経験しないまま燻った青春卒業しちゃったから・・・羨ましくって・・・つい。」

「じゃ、今度は舞衣さんの番です。その舞衣さんの青春って言うヤツ取り戻しましょう・・舞衣さん。」

「えっ?青春・・・?いまさら?」

「はい。いまさらです。でも、燻ったその青春・・・そのままでいいんですか?」

「流石に燻ってはいるけど・・・間も無く三十路だよ・・・おばさんだよ・・・・?」

「歳なんて関係ありません。舞衣さん・・・・いるじゃないですか?あの長身の青制服のカレ・・・」

「えっ?アイツ?」

その「アイツ」とは、舞衣さんの元カレで覆面パトカーの乗務員・・・つまり交通機動隊の警察官となります。そのカレは舞衣さんといざそういう事になった時舞衣さんのハダカにビビってしまい、コトを達成できなかった役立たずだと聞いていました。でも、そのカレは未だに舞衣さんの事が諦めきれないようです。

前に舞衣さんとそのカレの会話を聞いた時、妙に冷たい舞衣さんの態度からその舞衣さんも満更でもない様子を感じていていて、なんとかなって欲しいと思っていたところです。

私がそんな思いをしているところへ先ほどどこかへいってしまったはずのふたばが戻って来て、何事もなかったかのように私に言いました。

「土木の佐藤先生から伝言・・・。とりあえずすぐに職員室に来いって。なんか先方と連絡付いたからって・・・。階段降りたところでばったり出くわして、控室のある4階まで行くの面倒だからってことで伝言預かったってこと。なんかどっかに行くようなこと言ってたような・・・」

「うん・・分かったふたば、ありがとう。」

そうお礼を言いながら見たふたばの表情からはどことなく清々しいものが感じ取れました。やはり女性の悩みというのは人に話しながら自分の頭を整理するというやり方と捉えるのが正しいようです。

でも、以前も私を振った経緯なんかをふたばに口から聞いてはいましたが、お互いの置かれた状況に話が及んだのは初めてだったような気がします。

それまで、お互いどうしようもない問題として口にしなかったその事についてそれを言葉にした事により自らの中で整理がついたという事だと思います。

そして、私はテーブルの上に開いていたスケッチブックを手提げに入れ、その場を離れようとしました。

「アンタ・・・そんな落書き帳もってどこ行くのさ・・・」

「うん・・・。これから行くところで見せる事になるんで・・・。それじゃ・・」

「うん。行ってらっしゃ・・・」

そう言って送り出してくれたふたばを後にして控室を後にしました。すると階段を降りる私の後ろに舞衣さんが駆け寄って来て私の顔を覗き込むように話しかけて来ました。

「ねえ〜これからどこ行くの?お姉さんにこっそり教えて?」

「国道を管轄する役所です。」

「ん?国道?役所?」

「はい。市街地から大学に向かう4車線の国道って、市街地抜けるところから2車線になっているじゃないですか?」

「うん。いつも渋滞するところだね。」

「そこの部分がこれから4車線になるそうなんです。」

「あっ、そこって・・・・」

「そうです。この前舞衣さんとくぐったあのヒラヒラの・・・」

「ラブホ?」

そう言いながら舞衣さんは自分の口を押さえてキョロキョロしています。

「大丈夫です。誰もいませんから・・・」

その時です。今の今まで話していた舞衣さんの姿が「キャッ」という悲鳴とともに一瞬にして私の視界から消えました。

その時残り5〜6段の階段を踏み外した舞衣さんの手が何かを手繰り寄せるような動きをしましたが空を舞っていたのが一瞬で分かります。そこで私はその手首を掴んで引き上げようとしました。でも、舞衣さんの体重がそこそこあったため私のカラダもそれに引っ張られ、最後にはふたり抱き合った状態で横にゴロゴロと階段の踊り場まで転がり落ちてやっと止まりました。

そして私たちを追うように私の荷物が散らばりながら落ちて来ています。

「舞衣さん大丈夫ですか?」

「う・・・ん。とりあえず・・・・。最後にまーくんがクッションになってくれたんで・・・」

本日2回目です。こんな事・・・・。1回目の優子ちゃんの時はその体重が軽くなんとかなりましたが、流石に舞衣さんは・・・でも、そのカラダの香りがさすがオトナです。若々しいフルーティーな香りの優子ちゃんと比べやはり落ち着いた香りがします。どちらにしても以前嗅ぎまくった香りなのですが・・・。

「イタタタ・・・・」

そして舞衣さんがそう言いながら起き上がり、散らばった私の荷物を拾い集めていたました。その前屈みになった舞衣さんの胸元から胸の膨らみが丸見えになっています。どうやら倒れた拍子に着ているブラウスのボタンが飛んでしまったようです。

それもそうです。いつも千切れそうになっているそのブラウスのボタン・・・。何かあればこうなるのも一目瞭然・・・

「舞衣さん・・・荷物は後でいいんで・・・」

「うん・・・大丈夫。まーくんも大丈夫?ちょっと重くってゴメンね・・・」

「舞衣さん・・・・それはいいんですが・・・」

「あっ・・・否定しないんだ・・・。それでなに?」

「見えてます。」

「なにが?」

「今日はグレーなんですね。バッチリ見えてます。」

「えっ?」

そう驚いた舞衣さんが自分の胸元を確認して一旦は両手で隠しましたが・・・・

「もっと見たい?パンツもお揃いなんだけど・・・これって昨日、美容院に行った帰りに買ったヤツなんだよね。」

私の耳元で舞衣さんがそう囁きます。この時ちょっと見てみたい気持ちをグッと堪えました。しかし、舞衣さんが胸元を開いて胸元を見せようとしているそんな状況に私の息子が反応してしまいましたが・・・そもそもここは学校です。そんなことを思ってもいけない神聖な場所です。

「舞衣さん。ボタン見つけないと・・・・」

私が話題を変えてそう問いかけました。すると乱れた髪を指で解かす舞衣さんが困った様子で呟きます。

「イタタタ・・・・」

その時舞衣さんは指に絡み付いた指先から髪から外しているところでした。

「あちゃー・・・爪割れちゃってる・・・」

そう言って自らの指を見つめる舞衣さんの指を見ると、ほど透明に近い肌色に綺麗に塗られたマネキュアの先がパックリ割れていました。しかし、こんな綺麗な指先を間近で見たのは初めてかもしれません。

そんな時です。階段の上からふたばの声が聞こえました。それは階段ホールの壁に響くほどの図太い声・・・

「アンタ・・・・女子高生じゃ飽き足らず先生まで?本当にアンタってヤツは・・・・」

そう言いながらそのふたばが階段を駆け降りて来て、散らばった私の荷物を拾い集めています。そして、そのふたばが舞衣さんに近づいて舞衣さんの襟元を正しながら、振り返って私に問い掛けました。

「全く・・・こんなブラウスのボタン飛ぶほど派手に階段で転んじゃって・・・もしかして二人の人格入れ替わってないでしょうね?」

そんなふたばの問いかけに対して舞衣さんが答えます。

「なあ、ふたば・・・ちょっと聞いてくれよ・・・。小林先生を助けようとしたら一緒に階段転げ落ちちゃって・・・」

「えっ?本当に入れ替わっちゃった・・・?」

そう呟きながらふたばが恐る恐る私を見てます。

「なんか・・・わたしたち、あの映画みたいに入れ替わっちゃったみたいで・・・・」

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話の感想(2件)

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  • 2: まことまどかさん 作者 [通報] [削除]

    名無しさん
    今回、直近に影響する伏線いっぱい用意してくれたので次回面白くなりそう。期待しています。


    早速お読みいただきましてありがとうございます。
    物語は教育実習の後半戦に突入致しましたが、後半は前半と少し違った展開となりますのでご期待ください。
    また、これからも栗の花の香り漂うマドカの青春を描いていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

    まことまどか

    0

    2021-12-25 13:06:51

  • 1: 名無しさん [通報] [コメント禁止] [削除]
    今回、直近に影響する伏線いっぱい用意してくれたので次回面白くなりそう。
    期待しています。

    0

    2021-12-25 11:03:27

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