体験談(約 4 分で読了)
またやってしまいました。イオンの立体駐車場で
投稿:2025-08-16 23:30:00
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「はじまりは、イオンの立体駐車場」
ユニクロのタイトスカートと、アツギのサポートストッキング。
ただの買い物帰りだったのに、下着を着けていない自分に気づくと、スカートの裾をわずかに持ち上げるだけで全身が熱くなった。
……誰も見ていないのに「誰かに気づかれているかも」という妄想で頭がいっぱいになり、バッグに隠したローションを指にとってしまった。
あの瞬間から、私はもう止まれなくなっている。
「駅前のセブンイレブン裏で、マスク姿のまま」
マスクとサングラスをしていると、自分じゃないみたいで大胆になれる。
駅前のセブンイレブン裏手、人通りの少ない自販機の陰。
上着のボタンをひとつ外して、胸元を少し覗かせただけなのに、通りすぎた大学生の視線が一瞬止まった。
「見られた…」そう思った瞬間、足が震えて、コンビニ袋を持つ手が汗で滑った。
怖いのに、またやりたいとしか考えられなくなっていた。
「ジョーシン東大阪店のトイレで、限界を試す」
ついに屋内に踏み込んでしまった。
ジョーシン鴻池の二階トイレ。マスクとサングラスにキャップ。完全に顔を隠しているのに、心臓が壊れそうなくらい暴れていた。
個室に入ってストッキングの上から指を這わせただけで、もう戻れなくなる。
誰かが入ってくるたび、息を止めて…それでも手は止まらない。
「バレたら終わり」——そう思えば思うほど、止められなくなっている。
「次は昼間のイオンで…?」
気づけば毎週のように同じ地域を徘徊している。
イオン、駅前、ジョーシン。
行けば行くほど、もっと大胆に、もっと危険なことを、と考えてしまう。
今日は下着すら着けていない。
マスクとサングラスに隠れているけれど、私が誰かはもう関係ない気がしてきた。
「次は昼間のイオンで」
そうつぶやきながら、私はまたストッキングを履き替えている。
「イオン・夏祭りイベントのステージで」
今日は本当に偶然だった。
イオンの夏祭りイベント、買い物帰りにふらっと覗いただけのつもりだったのに…。
司会者が「そこのマスクの女性!」と指を差し、私はクイズコーナーの解答者に引っ張り上げられてしまった。
上着は羽織っているけれど、中はノーパン・ノーブラ。
ライトの下で立っているだけで、自分の秘密が透けて見えている気がして足が震える。
「簡単な問題ですよ、さあどうぞ!」とマイクを向けられても、頭が真っ白で答えが出てこない。
観客がクスクス笑っている。
「どうしたのかな?」司会者が促すたびに、胸の鼓動が爆発しそうになる。
本当は知っている答えなのに、声が出ない。
ステージの上に取り残され、皆の視線を浴びながら、私はただ汗をかき、震えていた。
ばれたらどうしよう。
ばれなくても、もう引き返せない。
「ライトの下で、もう隠せなくなって」
イオンの夏祭りイベント。
クイズに答えられないまま「じゃあ次の問題!」と繰り返され、私はわざと間違え続けてステージに残っていた。
本当は知っている答えなのに、口が動かない。
「もっと見てほしい」と心の奥で願っていたのかもしれない。
そのときだった。
照明の角度が変わり、私の上着の隙間から胸元の影が浮かび上がった。
ざわっ……と観客の空気が変わる。
「え?」「まさか…」と男性たちの視線が集中する。
ノーパン・ノーブラ。——NPNBがバレてしまった。
逃げ出したい。
でもマイクを握られ、ライトを浴びている身体は金縛りのように動けない。
ステージを降りる合図が出たとき、私は救われるはずだったのに——。
階段を降りた瞬間、スマホのカメラが一斉にこちらを向いた。
シャッター音の砲列。
顔はマスクとサングラスで隠しているのに、全身が裸同然で晒されている感覚。
足がすくんで動けない。
それでも私は、レンズの嵐を浴びながら、一歩一歩ゆっくりと出口に向かって歩いていた。
「振り返ったとき、私はもう隠していなかった」
出口へ向かう足は震えていた。
スマホのカメラの音が途切れずに続いて、光の雨が私を追いかけてくる。
必死に俯いたまま歩こうとしたけれど、ふと足が止まってしまった。
振り返ってしまった。
見なくていいはずの観客の顔を、視線の嵐を、正面から受け止めてしまった。
その瞬間、気づけば自分の手がマスクの紐を外し、サングラスを頭の上に押し上げていた。
「誰かに見られている」ではない。
「私を見てほしい」と全身で叫んでいた。
ざわめきが歓声に変わり、シャッター音がいっそう激しくなる。
もう逃げられない。
でも、逃げたいとも思わなかった。
ライトの残像に目がくらみながら、私は観客に微笑んでいた。
そうすることしか、できなかった。
「“大東の痴女”と呼ばれて」
あの日のステージの画像が、気づけばネットに拡散されていた。
マスクを外したはずなのに、誰も私を特定できない。
でもコメント欄には「大東の痴女、再登場希望」「脚が綺麗すぎる」「次はもっと見せて」と書かれていた。
その文字を読むだけで、心臓が熱くなる。
「脚が綺麗だ」と言われたのが嬉しくて、つい高いピンヒールを買ってしまった。
家に帰ると、鏡の前でミニスカートをたくし上げ、パンストを直穿きした脚を何度も見つめた。
スカートの中から伸びる内腿には、すでに濡れた跡が広がっている。
——もう止められない。
私は画面の向こうで待っている人たちに、次はどこで会いに行こうかと考えている。
「深北緑地公園のトイレで」
あの日のステージを抜け出して、必死で走って逃げ込んだのは深北緑地公園。
胸の鼓動は収まらず、汗でパンストが脚に貼りついていた。
人気のない女子トイレに飛び込んで鏡を見たとき、自分の姿がまだ震えているのが分かった。
そのとき、隣の個室から扉が開いた。
制服姿の高校生……けれど、口紅を引いて、スカートを履いていた。
驚いて固まった私に、彼は一瞬うろたえたけれど、すぐに小さく笑った。
「……見られたいけど、バレたくないんですよね」
その言葉に、胸がぎゅっと締めつけられた。
誰にも言えない秘密を、偶然出会ったこの子は同じように抱えている。
鏡に映る二人は、どちらも震えていた。
でもその震えは、怖さと同じくらい、安堵でもあった。
言葉は少なかった。
ただ互いに「わかる」という視線を交わしたまま、静かにトイレを出ていった。
背中に残る余韻は、ネットのコメントよりもずっと熱く、そして優しかった。
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(2020年05月28日)
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