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【高評価】ドSのアンジェリカ 完結編 「女王の涙」(1/2ページ目)
投稿:2019-10-22 17:48:17
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ボクは老舗のカバンメーカーの営業として入社しました。去年、大学を出たばかり。なぜかそんなボクを、会社は最も大きな得意先であるA百貨店の営業担当としました。紳士バッグで働いている女性スタッフは美人ぞろい。ボクは身長が180センチあり、パパとママの血を受け継いで、顔面偏差値も高い…
あの日以来、ボクはアンジェリカから「チンポ奴隷」と呼ばれています。毎日、午後3時になるとあのストックでボクは商品整理をします。彼女が現れると必ず、ドアに鍵を閉めて、約30分間、レイプされます。必ず細身のスリーピースのスーツを着るよう命じられています。アンジェリカによれば、その姿のボク…
・1『女王の瞳』
その後も2週間のコックロックによる射精管理生活は続きました。
何よりも射精が楽しみだった僕にとって、この「他人の手で射精が管理されている」という状態は極めて辛く、苦しいものです。
しかし、あの美しいアンジェリカが…。
仕事中は、まったく笑顔を見せず、氷のように冷静。また、彼女よりも10歳以上、年上の部長連中にさえ一歩も引かずに自らの職業信念を貫く、あの超がつくほど仕事人間のアンジェリカが…。
その裏の顔は、13歳も年下のチンポ奴隷の僕の射精を冷徹に管理するドS女王様。
わざわざ海外から取り寄せている本格的なコックロックは、安価なプラスチック製のものとは違い、僕のチンポを外界から完全ブロック。南京錠も大きなもので、破壊して開錠させることはまず不可能。
3日に1回、厳重な拘束ののち、コックロックを外し、チンポをアルコールティッシュでお掃除。射精直前まで追い込んで終了。
そして、拘束され、ギンギンチンポを晒しながら、射精できない辛さで苦悶の表情を浮かべている僕をオカズに、僕の目の前で、大股を開いてオマンコに指を入れ、アンジェリカはオナニーをします。
アンジェリカ本人は、金切り声をあげ、オナイキの痙攣の中、オルガズムの歓びに打ち震え、一方で、それを見せつけられ、射精できない苦悶にむせび泣く僕を見て、さらに深いオルガズムを感じているのです。
2週間たつと、いつものラブホに連れて行かれ、暴発を防ぐため、ここでも厳重に僕の四肢を拘束したのち、コックロックを開錠。
射精の喜びを、全身で感じる瞬間です!
ただし、射精できるのは、アンジェリカの生マンコの中でのみ、と決められています。
アンジェリカの、36年間熟成された生のオマンコ。それは2週間射精管理された勃起チンポにとっては夢にまで見た天国。
一度でも、ここに挿入されたら、もはや「射精する/しない」の二者択一など、なんの意味も持ちません。
どんなに意志の強い男であれ、「射精する」の一択しかありえないのです。
2週間、溜まりに溜まったチンポ奴隷のクサいザーメン。
女王・アンジェリカ様は、そのクサいザーメンを、みずからの気高きオマンコの中で受け止めてくれます!
卑しいチンポ奴隷は、ヌルヌル、ヌレヌレで、キツキツ、グチョグチョの、アンジェリカ様のオマンコの中で射精するとき!
真の快楽の意味を知ります。
卑しき奴隷が放った、下劣な精子たちは、アンジェリカ様の気高きオマンコから、アンジェリカ様の高貴な子宮を通って、ついに神から祝福された卵巣にたどり着きます。
卑しい奴隷の精子たちは、白く輝く美しいアンジェリカ様の卵子たちのオマンコをこじ開け…。
精子のチンポを卵子に突き刺し、卵子をレイプするのです。
チンポ奴隷の僕と、ドSの女王・アンジェリカ様は、人知れず、そんな生活を続けてきました。
1年の月日が流れたころ。
アンジェリカが、いつものストックに現れなくなりました。
紳士バッグ売り場の、いちばん離れたストック。
階段の踊り場の奥にあり、高額バッグ置き場でもあるため、普段は施錠しているストック。
すぐ横にボイラー室があるため、中でアンジェリカが金切り声をあげてオナイキしても、誰にも気づかれないストックです。
僕は毎日、15時にここに商品整理に入ります。
アンジェリカは売り場の課長なので、いつも15時にこのストックに来ることができるほどヒマではありません。僕たちの間では、15時30分までにアンジェリカが現れなかった場合、その日の調教はナシ、という暗黙の了解ができていました。
毎日、調教に来ることもあれば、1週間連続で来ない時もありました。
でもさすがに…。
1ヶ月も現れないとなると、それは大問題でした。
コックロックの鍵は14日目に僕の家に宅配便で送られてきました。その前日、
『鍵、送る。自分で処理せよ』
という短い文面のLINEがきて、キーが送られて来ることを知りました。自分で開錠し、自分でエロ動画を見ながらオナニーして射精しました。
もちろん気持ちよかったですが、アンジェリカ様に責められ、妊娠の危険をちらつかせ、中出しする/しないの究極の選択を迫られつつの、覚悟の中出し、という、あの痺れるような射精に比べたら、それはまるで砂を噛むように味気ない射精感でした。
オナニー時、僕は密閉できる透明な瓶の中に精液を噴出し、一滴残らず瓶の中に精液を収めました。
チンポの先に付着した余った精液を拭ったティッシュも、丁寧に保存し。
僕は奴隷の礼儀として、精液を入れた瓶、チンポを拭ったティッシュ、を箱に入れ、いちばん上にコックロックのキーをテープで止めて固定しました。翌日、宅配便でアンジェリカの自宅へそれを送りました。
『キーとその他、返送しました。ありがとうございました。なお、コックロックは自分で再度、装着しております。アンジェリカ様の手での開錠を心より望みます。あなたの奴隷より』
と返信しました。コックロックを再装着した写真も、併せて送りました。すぐに既読になりましたが、返信はありませんでした。
さらに13日が経ちました。その間も、僕は出勤日は必ず15時になるといつものストックで商品整理という名目でアンジェリカを待ちましたが、1日も彼女はきませんでした。
なんの連絡もなく、なんの説明もなく、1ヶ月。
これをただの放置プレイだとは思えない理由がありました。
秘密のストック以外でも、職場で時々、僕は彼女とすれ違うことがあります。次期部長の声が高い、美人課長アンジェリカは、たくさんの取り巻きや上司たちと議論しながら歩いています。
たとえ廊下ですれ違ったとしても、僕のような3流メーカーの派遣社員が声をかけられるような雰囲気ではありません。
でも僕は彼女のチンポ奴隷。完璧にスーツを着込んだ彼女の取り巻きや上司たちは絶対に知らない、彼女の裏の顔を知っています。
彼女がどんな顔をして、僕のズボンからチンポを引き出すか。
どんな顔をして、勃起した奴隷チンポを、射精するまで平手打ちで叩き続けるか。
どんな顔をして、手錠で拘束した僕の前でオナニーして、金切り声でエクスタシーに達するか。
連中は知りません。僕だけが知っています。
そんな僕だからわかることがあります。
アンジェリカは、何かに深く、深く傷つき、深く深く苦悩していることを。
もちろん、何度も何度もLINEを送り、彼女が何かに悩んでいると僕が見抜いていることは伝えました。たとえ調教のある/なしに関わらず、彼女と話がしたいとLINEを送り続けました。
でもすべて既読スルー。
そして迎えた13日目。前回のスケジュールで行けば、今夜にでも彼女はまた、僕の家に宅配便でキーを送ることでしょう。
もうそんなことは耐えられない…。
「部長室」につながる廊下を、たくさんの資料を抱えたアンジェリカが歩いています。その周囲には、副部長もいれば、他の課の課長もいて、総勢6人のグループ。
高いヒールで歩くアンジェリカはその中心にいます。全員が彼女の意見を聞き、質問し、彼女がそれに答えています。
「アンジェリカ!」
背後から僕が彼女の名前を呼びました。議論にかき消されない、じゅうぶん大きな声で。
6人全員の足が止まりました。アンジェリカ以外の全員が、驚いた目で僕を見ています。その5人でさえ、恐れ多くて呼び捨てにできないアンジェリカの名前。
どこの馬の骨ともわからない男が、そんなアンジェリカの名前を呼び捨てにして声をかけたのです。
「き…。きみは…。誰だ?」
アンジェリカの上司である副部長が代表して、全員の疑問を僕にぶつけました。この副部長でさえ、今ではアンジェリカとの力関係は逆転しています。それほどアンジェリカは有能な人物なのです。
アンジェリカだけが僕に背中を向けています。
「アンジェリカ!話がある!」
僕は他の5人を無視し、まだ背中を向けたままの彼女の肩をつかみました。途端に他の5人が僕につかみかかりました。
「手を離せ!」「課長、大丈夫ですか?!」「貴様、何様のつもりだ?!」「警備を呼べ、警備を!」
現場が大混乱になる前に、アンジェリカの声が響きました。
「落ち着きなさい!」
この声に、全員がストップモーションになりました。
アンジェリカはまだ僕を見ず、彼女の隣にいた、彼女の先輩であり、職制的には彼女の部下に当たる朝間という名の男性社員に、自分の資料を渡しました。
「部長には5分遅れると伝えてください」
そういうと彼女は踵を返し、僕に歩み寄りました。まだ僕の目は見ません。
僕は彼女の手首を握り、他の5人から距離をとりました。他の5人はしぶしぶ、といった表情で部長室へと向かいます。
「気でも狂ったの?!職場じゃ話しかけないでって言ってるでしょ?!」
怒気を含んだ強いささやき声。彼女は初めて、職場の中で秘密のストック以外の場所で僕に話しかけました。
「キミがLINEに返事しないから!」
「あなた、自分がわかってないの?!私があなたなんかのLINEにすべて返信するわけないじゃない?!」
「何に悩んでるんだ?誰にも言えないんだろう?誰もキミが悩んでることにさえ気づいてない。僕は気づく。秘密のストックで、キミの裏の顔を見続けてきた僕しか、キミの心の内側は見えやしないんだ!」
図星を突かれた彼女は黙り込みました。この時、初めて彼女が僕の目を見ました。その瞳の中には、「不屈」や「恐怖」、「混乱」といった複雑な色が見て取れました。
でも僕がいちばん驚いたこと、それはその目の中に占めていた、最も大きな色、最も大きな感情、それが…。
「愛」
であったことでした。
彼女は愛を込めた目で僕を見ました。彼女はこれを見抜かれるのを恐れて僕から目をそらしていたのでした。
「アンジェリカ…」
今度は僕が何も言えなくなる番でした。
「離して。会議に遅れる」
左手を大きく動かし、僕が握りしめたままの彼女の手首を振りほどこうとして彼女は言いました。
「待って、まだ僕らの話が…」
彼女の右手が僕の頬を叩きました!
僕は反射的に、握った手を離しました。それはビンタが痛かったからではありません。
あの秘密のストックで何度も何度も僕を殴った、あのビンタの力の半分にも満たない、実に弱々しいビンタだったから。
そのことに驚いて、僕は握った手を離してしまったのでした。
彼女は部長室に向かって走り去ろうとしました。でも5メートル走って足を止め…。
再び、僕の方に戻ってきて、耳元でこうささやきました。
「今晩、うちに来て。場所は知ってるわね?」
それだけ言うと彼女は会議に出席するため、小走りで部長室へと向かいました。
・2『女王の告白』
夜10時きっかりに、僕は彼女の高級マンションのインターフォンを押しました。マンションのドアが開き、高層階にある彼女の部屋へと向かいます。
部屋のドアのチャイムを押します。ドアが開き、仏頂面のアンジェリカが僕を招き入れました。
整然と整えられた部屋。ものは少なく、食事用のテーブルと仕事用のテーブルがあって、仕事用のテーブルには大きなパソコンが2台、置いてあります。
本棚には仕事関係と思われる本がずらり。
キッチンには見たこともない調理器具、大きさの異なるフライパンや包丁たちが美しく並んでいます。
ただ、ベッドだけはピンク色の寝具で揃えてあり、女性らしい一面も見えました。
ほんのちょっとだけ頭の片隅で想像していた、ムチやロウソク、仮面といったSMグッズだらけの部屋とは全く違う、趣味のいい部屋でした。
彼女はブランド物のトレーナーを着ています。ビッグサイズなので肩からブラの紐がのぞいています。
下は、彼女の下半身の形がそのままあらわになるレギンス。脚線美も、美しい下腹部の丸み、そしてセクシーなヒップの双丘もはっきりとわかります。
「来客を想定した部屋じゃないの。適当に座って」
ぶっきらぼうに彼女は言いました。
「これ…」
僕は手に持った小さな鉢植えを彼女に渡しました。
「何これ?」
「きれいで、いい匂いがしたから…」
白とピンクの美しい小さな花が、とてもいい香りを部屋に漂わせています。
「何の花かも知らずに買ってきたの?」
「うん…」
「ホンット、バカね」
この時初めて、アンジェリカが笑いました。
「でも、ありがと」
彼女はそれを、食事用のテーブルに置きました。
彼女は何か飲むかと僕に聞き、僕は「ドクターペッパー」と答えました。
「そんなもん、あるわけないでしょ?」
彼女はまた笑いました。そして僕の前にノンアルコールビールを出すと、自分は缶ビールを開けました。
「24歳の、セックス大好き男を深夜に家に入れて、そんなセクシーな服を着て、キミは自分がレイプされるとは思わないの?」
僕のこの言葉に、彼女は飲んでいたビールを吹き出しました。
「だって…。(笑)あなた…(笑)コックロックしてるじゃない?(笑)」
あ、そうか、と言って僕は頭をかきました。彼女は声をあげて笑いました。
「僕君って…。そんなに面白い人だったのね?…」
彼女はひとしきり笑いました。笑いながら、あの目で…。
昼間、部長室の前で僕を見た、あの愛に溢れる目で僕を見ました。
寂しげにその目を閉じて、彼女は立ち上がりました。
「でも、それももう終わりよ」
彼女は仕事用のテーブルの引き出しから小さなキーを取り上げ、僕に渡しました。
「こんな関係、解消しましょう。いつまでも続けられるもんじゃないし。キーはあなたにあげる。もういつでも、好きな時にオチンポ触って、オナニーでもセックスでもすればいいわ」
「アンジェリカ…」
「誰か他の女王様のために、コックロック使う?だからキーごとあなたにあげる。けっこう高かったのよ、それ」
「理由を教えてくれるまでは帰らないよ」
僕が言いました。
「確かに永遠に続けられるような関係じゃない。でもこれは、キミから始めた関係だ。初めてあのストックに呼び出された日。ストックはあんなに乱れてなかった。キミが僕を呼び出す口実に、自分で商品を乱したんだ」
「A美とはうまく行くかもしれなかった。キミが僕のチンポ丸出し写真をA美に送って、僕とA美の関係を強制終了させた」
「キミがやめたいっていうのなら、僕はキミに従う。キミの奴隷だからね。でもせめて、理由を教えてくれ。それだけの貸しはあるはずだ」
アンジェリカはしばらく、真剣に僕の言ったことを考えていました。
「そうね」
彼女は立ち上がり、本棚から薄いファイルを取り出し、僕の前に起きました。
婦人科の病院の名前が書かれたファイルでした。
「入社した直後、私の教育係だった先輩社員に、私…。レイプされたのよ。あの朝間よ。今じゃ私の部下になってるけど」
昼間、部長室の前で彼女が自分の資料を渡した、先輩社員でありながら彼女が先に課長になったため、職制では彼女の下になっている、あの男性社員です。
「あいつだけは絶対に許さない。あいつ再三、異動届を人事に出してるけど、私は許さない。常に私の下に置いて、あいつの一生を私への贖罪としてやる」
「で、その時、たった一回のレイプの中出しセックスで私、妊娠してしまったの。まだ大学を出たばかりで仕事を始めたばかり。相談しようにも、レイプ犯は私の教育係。相談なんか誰にもできない。でも、産むなんて選択肢はなかった。誰にも言わないで堕胎したわ」
僕は彼女の手を握りながら聞いていました。
「あなたと出会って、あなたを調教するうち、あなたの赤ちゃんが欲しいって心から思ったのよ。コックロックで射精管理して、私の中で中出しさせて。すぐに妊娠するはずだった。でもしなかった。何回、同じことしても妊娠しなかった。それで婦人科に診てもらったら…」
彼女は僕の目を見ず、小さく笑いました。それは自虐的な、悲しい笑いでした。
「もう私、赤ちゃんができないって。年齢的にもギリギリだし焦ってたんだけど、そんな理由じゃなくて。前にやった中絶手術が、どうやら私の子宮に傷をつけたらしくて」
「赤ちゃんができたら、僕君に責任とってもらって結婚してやろうって考えてたのよ?最低でしょう?こんな女?でも13歳の年の差をひっくり返せる理由なんてそれしかなかった。朝間を見返すため、必死に仕事に専念した13年、その間にも恋みたいなことはしたわ。でも朝間を見返すことしか頭になかった私はそのすべてを捨て去った。青春は仕事に捧げたの」
「やっと一息ついて。カワイイ僕君が現れたときには私…。気づいたらオバサンになってた。妊娠しか武器が残ってないオバサン。でもその武器さえ、実は13年前にもう無くなってたのよ。それも知らずに…」
彼女の目に光るものが見えた気がしましたが、缶ビールの残りをぐいっとあおったのでわかりませんでした。
「理由が聞きたいって言ったわね?理由はね、もう、僕君の調教を続ける情熱が無くなったの。僕君とは、ただの性欲を満たすためのSMプレイじゃないもの。誰にも渡したくないから続けてたんだもの。でももう、僕君をつなぎとめる術がなくなったの。あなたはどうやったって、私のものにはならない。これ以上、続けてたら私が惨めになるだけ」
「僕君、信じられる?あなたは…。この13年間、すべてのライバルたちを蹴落としてきた私が、たった1人、勝てなかった相手。Bカバンなんて3流メーカーの、3流営業のあなたに、私はどうしても勝てなかった」
もうずっと、彼女は自嘲的な笑いを僕に向けていました。そしてコックロックのキーを僕に握らせました。
「もう帰って。そして明日から、あなたと私は、ただの百貨店の課長と、メーカーさんの販売員の関係に戻るの。3時の商品整理も、もうしなくていいわ」
あまりに悲しすぎる彼女の告白に、僕はしばらく呆然としていました。
ただ、僕は今、女王様から「帰れ」と命じられました。
僕はキーを握ると、立ち上がりました。そして機械的に、出口のドアに向かいました。
靴を履き。
ドアのノブに手をかけたとき。
背後から彼女が、僕に抱きつきました。
「抱いてくれないの?」
彼女は言いました。
「キーは今、あなたの手の中よ?…妊娠もしない、便利な女なのよ?…。2週間、してないんでしょ、私に中出ししたらいいじゃない?…コックロック外して、溜まってたもの、私で吐き出したらいいじゃない?…」
僕は混乱しました。女王様から「帰れ」と言われて「抱け」と言われて。
「抱いてくれないの?」
アンジェリカがもう一度、言いました。
僕は彼女の目を見ず、後ろ手でドアを閉め。
その場から立ち去りました。
・3『女王の涙』
学生時代、美術部だった僕は、少しだけ絵画の心得がありました。そこで、次の1週間は、仕事をしているとき以外は一心不乱に絵を描いていました。
アンジェリカから1日に1通、LINEが来ています。内容はどれも同じ。
僕はそれをすべて既読スルーしています。
やっと、すべての絵が完成しました。そして、それらに合う木の枠も自分で作りました。最終的に完成したのは、アンジェリカの部屋を訪れた5日後でした。
アンジェリカの部屋を訪れた6日後。昼食に行こうと、僕が職場の廊下を歩いていると、背後から小走りに近づくハイヒールの音がしました。
「僕君!待って!」
周囲に人がいないかを気にしながら、アンジェリカが僕に近づきました。
「これ!キー!」
彼女は僕の手に、コックロックのキーを握らせます。
「あの日、ドアを後ろ手で閉めたとき、あなたこれを落としたのよ。ずっとコックロックをつけたままなんでしょ?いい加減開けないと死んじゃうわよ?ずっとLINEしてたのに既読スルーして!どういうつもりなの?」
僕は彼女が握らせてくれたキーを手に取ると、もう一度、彼女の手に握らせました。
驚いた目で僕を見る彼女に、僕は言いました。
「今晩、もう一度、キミの部屋に行きたいんだ。それをLINEしようと思ってた」
「こ…。今晩?」
「うん」
「な、何する気?」
「キーは今、キミの手の中だよ」と僕は言いました。「だからキミを襲ったりしない。安心して」
アンジェリカは会社で見せたことがないほどの混乱した表情を浮かべていました。何人かの同僚たちが、遠巻きにこの光景を見ていました。
「またあの2人…」「付き合ってるの?あの2人…」「年の差、パネー」「アネさんすぎない?」
そんなひそひそ声が聞こえて来ました。
「わ、わかったわ」
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(2020年05月28日)
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